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《玄侑宗久の色眼鏡》あがりやすい日本人...にらめっこは訓練 玄侑さんからも伝授

芥川賞作家で福島県三春町・福聚寺住職の玄侑宗久さんに伺う『玄侑宗久の色眼鏡』
「にらめっこ」は、実はあることを鍛える『訓練』という説もあるそう。今回は試験や面接などを控えている人に役立ちそうな「あがらない」方法を玄侑さんが伝授する。

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「子どもの頃から育ってきて"あがる人"っていっぱいいましたし、どこの国の人も"あがる"もんだろうと思ってたんですけども。以前に五木寛之さんと対談した時に『どうも欧米は"あがらない"みたいだよ』っておっしゃるんですね。

これ欧米人が『肩がこらない』と聞いた時と同じ驚きがあったんですけど。韓国の人も"あがる"というのは、なんだかよくわからないと。ヒートアップしているならそれで良いじゃないか、というふうに言われたというんです。
たしかに和英辞典で『あがる』ってひきますと『ライズ』とか『ゴーアップ』ってまず出てくるわけです。それは違うだろうと思いますけども。
『ゲットナーバス』というのはあったんですけども、でもちょっと日本人の"あがる"感覚と、"ナーバス"になるというのは、ちょっと違う感じがしたんですよ。

これもしかすると"あがる"という自体を、よくわかっていない人が書いているのかなっていう感じがしたんですけども。民俗学者の柳田国男さんが、『にらめっこの研究』というのをされてて、あんな遊びは世界にないっておっしゃるんですよね。あの遊びは、日本人があがりやすいから『はにかんだり』『あがったり』そういうのをなくしてあげるというか、子どもの頃からあがらないように訓練するために、あの遊びがあるんだっていうんです。

要するに何があがっているのかというと、意識が頭にあがっちゃってる。
自意識と言ってもいいですけども、意識なんでしょうね。あがっているなら下げれば良いじゃないかということで、意識を頭からへその下三寸あたりに下げてくる方法をちょっとやってみたいと思います。
かかとを上げて、トントントンとかかとを下ろしてやるんですが、下までおろさないんです。
下までおろさないで途中で止めるというやり方で、トントントントンとやりながら意識がへその下三寸、10センチくらいのところまで下りてくると思ってください。そうすると腹が据わってきて、頭がクールになってきて、あがらないはずです。
これであがらない状態になりましたから、後は実力が発揮できるということなんですけども、所詮実力しか出ませんので、あがらないと言ってもね。
ですから問題はその実力のほうを上げておくことだと思いますけども。

私も実は、あがりますよね。時々。
どういうときにあがるのかなって思っていると、予習をし過ぎた時。予習をし過ぎていると、あれも入れたいこれも詰め込みたいっていう、必要以上に素晴らしくしたいという思いなんですかね。
ちなみに今はあがっていませんけども。