ニュース

遺族は「罪を償わせるのがその人のため」 無罪主張の被告に求刑《小野町高齢者施設・傷害致死事件》

判決を前に遺族が胸の内を明かした。2022年、福島県小野町の高齢者施設で起きた傷害致死事件。暴行を受け、死亡したとされる母親、そして無罪を主張する被告に対して遺族が思いを語った。

「会えるなら、会って話したいです」そう話すのは植田芳松さん(66)
小野町の特別養護老人ホームに入所していた母親のタミ子さん(当時94)は、2022年10月勤務していた冨澤伸一被告(42)から暴行を受け、死亡したとされている。

植田芳松さん:「優しいお母さんだった。怒られたことない。子どもを大事にしたお母さんでした」

11月8日から始まった裁判で、冨澤被告は「暴行はしていない」と、無罪を主張。弁護側も「冨澤被告が暴力をふるった場面を見た人はいない」「被害者が自らの過失でけがをした可能性は排除されていない」などとし、検察側と主張が対立している。

遺族の植田芳松さんは「無罪のはずがない。あの部屋に冨澤1人しか入っていないわけですから。一晩中。10時間くらい。それなのに、何もしていないというのはありえない」と話す。

11月20日開かれた論告・求刑公判。検察側は「自分で歩くことが出来ない被害者が短時間で自ら複数のケガをするとは考えられない」また「部屋に出入りしていたのは、介護を担当していた冨澤被告だけ」と指摘。そのうえで「体が不自由な被害者に複数回にわたり、暴行を加えたことは悪質極まりない」「罪を免れようと不合理な弁解をし、反省の態度が微塵も感じられない」などとして懲役8年を求刑した。

求刑には、遺族の強い処罰感情も含まれている。植田芳松さんは「出来る限りの重い罪で処罰して欲しい。ちゃんと罪を償わせるのが、その人のためでもある」と話す。

福島テレビ・浅野晋平記者:「公判の最後、冨澤被告は裁判長を真っ直ぐ見て『植田さんに対して、暴行は行っていません』と改めて無罪を主張しました」

判決は11月27日午前10時半に言い渡される。