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知ってる!?「相続登記の義務化」 知った日から3年以内に申請 増える空き家・所有者不明の土地対策 

人生の終わりについて考える活動「終活」にも関わる制度の義務化の話題。

福島テレビ・矢崎佑太郎アナウンサー:「新年度から物価や働き方制度など様々なことが変わりました。その中の一つ相続登記義務化。一体どれぐらいの方が知っているのでしょうか」

ーー相続登記が義務化されたことを知っているか、街の人に聞いた。
◇「いや知らなかったです。だいぶ老朽化しているところとかもありますから、そういうのをきちんと管理できるのは良い事ですよね」
◇「いや知らないです。義務化って何?あ!空き家のほらあれかな」
◇「登記しないでほっておいて、そのうちごみが溜まっていって、その辺がちょっと心配です。放置されている空き家や土地」

所有者は誰なのか?それを分かるように義務化された相続登記とは?決して他人事ではない。

<相続登記の義務化>
「相続」と言うと難しい印象があるが大切なこと。
知らない、という方も多かったが、4月から自宅や土地など不動産を所有する人が亡くなり譲り受ける際、相続した人に名義を変更することが義務化された。
これまでは任意だったが、相続すると「知った日」から3年以内に申請しなければ、10万円以下の過料が課される。これは、すでに相続している土地や建物についても同じで、2027年3月末までに登記の申請が必要。

そうなると多くの人に関わってくる可能性がある。
義務化の背景には、不動産の登記簿で所有者がわからない土地が増えていることにある。国土交通省の調査では、登記簿上で所有者がわからない土地は約20%にのぼった。
所有者が亡くなっている場合は、相続人を探して交渉するが、相続人が100人以上になっている場合もあって膨大な時間がかかる。
これによって、公共工事の用地買収が進まない、災害復旧の遅れ、また、例えば、空き地に家電など大型の廃棄物が大量に放置されているものの、所有者がわからないため不法投棄か保管か確認できず自治体でも処分ができないなど様々な影響が出ている。

約3700戸の空き家が確認されているいわき市では、登記の義務化に期待を寄せている。いわき市住まい政策課の大平淳一課長補佐は「全国的な人口減少や少子高齢化と合わせまして、炭鉱住宅であったりとか港町(に残る空き家)であったりとか、そういう部分の空き家について、多い傾向にあったりというところが特徴でございます」と話す。

約3700戸の空き家を抱えるいわき市。このうち放置すると、倒壊の恐れなどがある危険な空き家は、現在72戸確認されている。所有者が分からなけられば、そのまま放置されるため、特定に向けて調査を進めるが、時間と費用がかかる。
また、2023年9月の台風でも、浸水した空き家が不衛生な状態で放置されるなど問題は深刻さを増している。

こうした状況から、市では独自にNPO法人と協定を結んで空き家対策を強化。空き家バンクを作って物件の売買を促したり、空き家の管理を代行するサービスを行ったりしている。この5年間で危険な空き家はほぼ半減していて、相続登記の義務化はこの流れの後押しになると期待している。
いわき市住まい政策課の大平さんは「管理の意識というものの向上が図られていくのかなと思います。その向上によって、より一層空き家の流通に関しても促進されまして、管理不全な空き家の減少にもつながっていくものかなと(考える)」と話した。

イラスト:PIXTA