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《熱中症》8日ぶりに夏日 福島労働局が現場をパトロール 6月から職場での対策義務化 3つのポイント

夏の日差しが降り注いだ。5月29日の福島県内は晴れ間が広がり、各地で気温が上昇。本格化する暑さを前に注意も必要だ。

■8日ぶりの夏日
男の子が向かった先は...噴水!冷たい水が気持ちよさそうだ。日中の最高気温が28.3℃と8日ぶりの夏日となった福島市。公園に訪れたこどもたちもアイスクリームを食べたり、木陰で休んだりしながら、元気いっぱいに遊んでいた。
保護者は「真夏(の暑さ)!それこそ、水、噴水浴びたいなとすごく思います」「水分はこまめに取るように、氷を入れて水筒を持ってきました」と話す。

高気圧に覆われ各地で気温が上昇した県内。伊達市梁川では28.2℃、会津若松市で27.9℃など7月並みの暑さに。気を付けていることは...高校生は「熱中症とか動いてるとなりそうなので、水分補給とかちゃんとしたいなって思います」と話した。

■福島労働局が熱中症対策をパトロール
「水分、塩分、休憩を十分にとりましょう」郡山市にある工事現場。約170人が屋外で作業している。
29日福島労働局がこの場所で確認したのが、6月1日から事業者に義務付けられる職場での熱中症対策だ。ここでは、作業員の体温の上昇を管理者に知らせる装置やクールミストなどを導入するなどして熱中症対策に取り組んでいる。
福島労働局・岡田直樹局長は「これからどんどん気温が上昇するこのタイミングでですね、いま一度、みなさん方も職場の熱中症というものを確認いただきまして、予防に努めていただければという風に思っております」と話した。

福島県内では、2024年に熱中症による労働災害が19件発生していて、福島労働局では改めて対策の徹底を呼びかけている。

■職場での熱中症対策 6月から義務化
職場での熱中症対策の義務化とは?清野気象予報士が詳しく説明する。

◇どんな時に対策をしなければならないのか
暑さ指数28度以上か気温31度以上で、連続1時間以上もしくは1日4時間を超えて作業をするときとなっている。
5月21日に福島市で猛暑日一歩手前になった日を例に説明する。
この日、正午から夕方4時にかけて基準となる31度以上の時間帯が約4時間以上続いた。この間に1時間以上の作業した場合、もしくは休憩を挟みながらも合計4時間以上の作業をしたときに対象になる。

◇何が義務化されるのか。
義務化のポイントは3つ。
一つ目は、発見体制の整備。2人が組になって働いて早期発見に繋げることやスマートウォッチを活用し体調不良になった際にすぐ連絡できるようにするなど。
二つ目は、実施手順の作成。災害時の避難計画のように熱中症が発生したときのフローをつくること。
三つ目に、1・2の二つを現場や職場全体で共有すること。
これら1つでもかけると罰則の対象となり、違反した場合6カ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金となる。

29日発表された6月以降の一カ月予報では、気温は平年よりも高い日が続く見込み。
梅雨前線の南に入ったり梅雨前線が途切れると、ジメジメした暑さに変わり熱中症リスクが高まる。今のうちに職場での熱中症対策を見直してみてほしい。