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道の駅ふくしまが高速道路の「立ち寄り施設」に 高速を途中で降りても時間内に経由すれば同料金に 

春休み、その後は5月の大型連休と続く。車での移動も増えそうだ。安全な移動には「休憩」が欠かせないが、高速道路で休憩する場所と言えば「サービスエリアやパーキングエリア」高速道路の施設だ。そうではない場所を休憩所にする社会実験が3月29日スタートした。

福島テレビ・松山理穂アナウンサー:「安全運転のためには適度な休憩が必要です。食べて買い物しながら休める道の駅が新たな選択肢となります」

高速道路の休憩施設不足の解消と運転環境の改善を目的にした社会実験。
東北中央自動車道の福島大笹生インターから一時的に退出しても、道の駅ふくしまを「立ち寄り施設」にすることで、目的地まで降りずに利用した場合と同じ料金とするもの。利用できるのはETC2・0を搭載している車だけ。
福島大笹生インターを出て、2時間以内に道の駅ふくしまの専用の出口を通り、再び福島大笹生インターから目的地に向かうことが条件だ。

立ち寄り施設は、福島県内では道の駅猪苗代に続く2例目で、利用者にとっては休憩をとるだけでなく、買い物や食事、周辺の観光にも触れられる機会にもなる。
道の駅ふくしま事業所・冨田真未さんは「高速道路の出口でもありますし、フルーツライン沿いにもございますので、福島をたくさん楽しんでいただけたらと思います」と話した。

<立ち寄り施設とは?>
「立ち寄り施設」という言葉を初めて聞く方も多いかもしれないが、改めてどんなものなのか?
国土交通省によると、高速道路では「運転の疲労回復」「トイレ休憩」「給油」などの必要性から25キロ間隔で休憩所があることが望ましいとされている。
ただ立地的な問題などで条件がそろわず、25キロ以上離れているいわゆる「空白地帯」が全国に約100か所ある。その空白地帯を道の駅で役割を果たしてもらおうと平成29年から始まったのがこの「立ち寄り施設」の社会実験だ。

<メリットは?>
普通乗用車で郡山インターから仙台宮城インターを利用する場合、この区間の高速料金は3200円。休憩などのため福島大笹生インターで一度降りたとする。2時間以内に道の駅ふくしまに立ち寄り、再び高速道路に乗れば...「降りずに利用した料金のまま」つまり3200円で仙台宮城インターまで利用できる。
それには、ETC2.0を搭載している必要がある。搭載していないと、料金がリセットされてしまい、郡山から福島大笹生間の「1390円」と福島大笹生から仙台宮城間の「2110円」で合わせて「3500円」300円多く料金がかかる。

<道の駅から出てはいけない?>
必ず、道の駅のセンサーがついている専用出口を経由することが条件だが、近くのコンビニに寄ったり、ガソリンスタンドで給油したりするのは問題ない。
ですから、フルーツの季節は果物狩りも可能だ。疲れも取れて買い物もできる、観光面への効果も出てくるかもしれない。