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水道事業にAI活用の会津若松市 限られた人員で効率的に水道管を更新 安定的な事業継続を<福島県>

人口減少に直面するなか、福島県会津若松市では人工知能を活用し、安定的な事業継続を目指す取り組みが始まっている。

福島テレビ・佐藤弘崇記者:「デジタルをあらゆる場面で使っている会津若松市。実はこちらの水道管もAIを使って効率化を図っていきます」

会津若松市内に張り巡らされた全長818キロメートルの水道管。更新する際に欠かせない存在となっているのがAI人工知能だ。その仕組みとは...
会津若松市上水道施設課の横山和郎技査は「管が古い程危険性が高いということで赤色、管が新しい程危険性が低いということで青色で示した図面となっています」と説明する。

<AIが更新すべき水道管を絞り込む>
更新が必要な水道管を赤く表示したマップ。単純計算では全体の約半分を占める。
しかし、付近の交通量や更新時期などの情報を学習したAIは、優先的に更新すべき水道管を55キロまで絞り込んだ。
会津若松市の横山技査は「これまで行ってきた一部の業務を人からデジタルに補っていただく、デジタルに助っ人になっていただくことで課題改善に取り組んだり、付加価値を見出して持続ある水道事業に繋げていきたい」と話す。

<安定的な水道事業継続>
水道を利用する人が、この10年間で1万4000人も減った会津若松市。
職員の数は10年前と比べて約半分に減る中、安定的な水道事業が求められている。
会津若松市上水道施設課の横山和郎技査は「限られた人のなかでいかに効果のある、なおかつ確実な更新工事に繋げていくことが今後必要になってきますので、そこの部分は業務意識などに励みながら取り組んでいきたい」と話した。

<福島県の人口減少対策>
人口知能の活用は、今後さらに大切になりそうだが、そもそも人口減少は経済活動の縮小など私たちの生活に直結する問題だ。
福島県は2024年度の予算で、出会いから育児までライフステージに応じた支援をする「結婚・子育て応援事業」に3.8億円、移住・定住を進める事業に1.3億円を計上するなど人口減少対策に本腰を入れている。"待ったなし"の本気の取り組みが求められている。