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2つの小学校が統合 南相馬市・鹿島小学校で開校式 子どもの割合が福島県13市で最も低く

福島県内で、入学式を迎える子どもの数は減り続けている。南相馬市の鹿島小学校は、この春から同じ地区にあった八沢小学校と統合。4月8日は、開校式が行われた。

<13市で最も低い子どもの割合>
3月まで八沢小学校に通っていた6年生の森彩菜さんは「友達も多くなって、勉強だけじゃなく行事もみんなで協力してできるようにしたい」と話す。
鹿島区の児童数は約400人で、震災前の3分の2ほどに減少。総人口に占める子どもの割合は8.8%で、県内13の市の中で最も低くなっている。
今回の再編は、適切な学校教育を維持していくために必要なものだった。

<学生服販売店も人口減少を実感>
鹿島区中心部の商店街。1990年代はにぎわっていたが、現在はシャッターが閉まった店舗が目立つ。
この商店街で、学生服を約60年販売するヤスケ衣料店の佐藤吉信さんは「毎年人数が減ってきて、我々の商売もやっぱり売上が少なくなってきている。やっぱり寂しい」と話す。
人口減少に歯止めをかけるため、南相馬市は小中学校の給食費無償化などを打ち出していますが、まだ目立った効果は表れていない。

<2050年には子どもの数が半減>
震災・原発事故前は200万人を超えていた福島県の人口は、減少の一途をたどっている。
国立社会保障・人口問題研究所が、2023年に公表したデータでは、県内の2050年の推計人口は124万7000人。2024年3月の175万7079人から約51万人減少するとみられている。
65歳以上の高齢者の割合は今後も増加していき、2050年には44.2%に。一方で、2020年に20万6000人だった14歳までの子どもの数は、2050年には10万2000人と半分に減ると見られている。