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子ども食堂にも「令和の米騒動」の影響 米の寄付は半分に 備蓄米の無償交付申請で到着を心待ちにする日々

「令和の米騒動」に立ち向かう人たちを通して、シリーズで米の需給の混乱について考えていく。企業や個人からの支援で運営される子ども食堂も、米騒動の影響を受けていた。

■米価格 最高値を記録
5月31日からは全国で備蓄米の店頭販売が始まった。一方、5月18日までの一週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり4285円と過去最高値を記録し、消費者にとって苦しい日々が続いている。

■格安で食事を提供 子ども食堂
福島県郡山市の公民館で月に一度開かれる子ども食堂「えがおの子ども食堂エン・ジェル」。この日使われたコメは32合。お弁当は大人300円、中学生は100円、それより小さな子どもは無料だ。
利用者からは「すごく助かる。月の終わりぐらいになると、食費とかが...今高いので」「コメだけでももらえれば、ずいぶん助かります」との声が聞かれた。

■食材の寄付で成り立つ運営
たくさんの人に笑顔を届ける子ども食堂だが、その運営の原資となるのは市内の企業や個人からの食材の寄付。「令和のコメ騒動」も無関係ではいられない。
代表の橋本浩さんは「以前は30キロ単位で2つとかもらっていたけれど、個人の寄付は半分になっている」と話す。

■備蓄米の交付を待つ
足りないコメや食材は、限られた予算で購入しているが、世間は物価高にコメ不足。運営団体は、子ども食堂などを対象とした政府の備蓄米の無償交付を申請し、その到着を首を長くして待っている。
代表の橋本浩さんは「やはり、小さい子どもの笑顔が一番良いと思う。備蓄米が早く届けば、みなさんに配ることができるので助かります」と話した。

子どもたちの成長を見守る地域も「コメ騒動」の解決を願っている。