煎餅がピンチ!手焼きへのこだわり 「令和のコメ騒動」で生地も値上がり 加工用米の作付面積低下の懸念
「令和の米騒動」に立ち向かう人たちを通して、シリーズでコメの需給の混乱について考えていく。主食用のコメをめぐる問題のほかに、影響はこんな業界にも広がっている。
■手作り体験も人気のせんべい店
「近づけてくださ~い、はいそうです、そうです。オッケーですね。出来上がり!」焼きたてあっつあつ!せんべいのできあがり!
「(子どもには)初めて食べさせたんですけどもう、すぐ食いつきがよくてびっくりしました」と話す大阪から訪れた親子。
■手焼きへのこだわり
七輪での手作り体験も人気の喜多方市のせんべい店「山中煎餅本舗」は創業125年、当初から変わらない職人たちの手焼きにこだわっている。
喜多方の醤油たっぷりの厚焼き「たまりせんべい」にリピーターも絶えないなか、ここにも「令和のコメ騒動」の波が...。
■コメの価格高騰で生地も値上がり
国産の米で作られる生地は、コメの価格高騰を受け半年で2割ほど値上がり。2025年4月末時点での国の作付意向調査では、食用のコメが増えた一方、日本酒や味噌、せんべいなどに使用する「加工用米」の作付面積が減り、市場に出回る量が少なくなる懸念もある。
山中煎餅本舗・代表の渡部ひとみさんは「先代からずっと同じ材料を使って作っていますので、値上がりしたから安いもの使うのではなくて、値上がりしてもそれは同じもの使っていくというのは、こだわっていきたいところですね」と話した。