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総代への説明会で謝罪...不信感も 巨額不正融資のいわき信用組合 金融庁は全容解明に向け立ち入り検査着手

巨額の不正融資が明らかになった福島県いわき市のいわき信用組合。金融庁は立入検査を行い、さらなる事実関係の検証を進めていることが分かった。

■「猛省を求める」担当大臣
6月3日、閣議後の会見で「未だに真相をつまびらかにしようという姿勢がないということは大変遺憾であり、いわき信用組合にはまず猛省を求めたいと思います」と述べた加藤財務・金融担当大臣。少なくとも247億円の不正融資が明らかになったいわき信用組合に、"猛省"を求めた。

■内部調査で事実と異なる報告
3日も新たな不正が明らかになった。
東北財務局が求めた報告命令に対して、行っていない内部調査を"実施済み"とするなど事実と異なることを報告。2025年2月に東北財務局から再び報告命令を受けていた。加藤財務・金融担当相は「金融庁では、今回の事案の全容解明に向けて立入検査にも着手していて、さらなる事実関係の確認・検証をしっかり進めていく」と語った。

■不信感...使途不明金
そうしたなかで、3日非公式で行われた組合員の代表"総代"への説明会。
出席者によると、本多理事長はじめ9人の役員が出席し、出席した42人の総代に謝罪したということだ。総代の経営者は「総代の皆さんはいわき信用組合はなくなって欲しくない。だから、なんとか頑張って欲しい」と話す。
しかし、不信感も...「使途不明金、8億から10億の。この件については、やはり真相をきちんと解明して、説明して欲しいと(言った)」という声も聞かれた。

■ネーミングライツ契約解除へ
一方、2023年から「いわしん音楽小ホール」の愛称が使われてきたいわき芸術文化交流館アリオスの小ホール。いわき市によると、6月2日いわき信用組合からネーミングライツ契約の解除の申し出があり、受け入れる方針だ。