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処理水放出の賠償は計730億円 前月よりも10億円増加<福島第一原発>

東京電力は福島第一原子力発電所の処理水放出について、2025年5月28日までに約740件・730億円の損害賠償の支払いを完了したと発表した。前の月と比べて約20件・10億円増加している。

処理水放出による損害をめぐっては、中国の日本産海産物の輸入停止措置によって、ホタテやナマコを中心に取引が中止となったことが問い合わせの多くを占めている。
一方、この輸入停止措置について日本と中国は5月30日、輸入再開に向けた手続きで合意したことを発表。東京電力によると、この合意後に損害賠償の請求を取り下げるなどの動きは今のところないという。

福島第一原発ではこれまでに通算12回目の処理水の海洋放出が完了していて、合計約9万4000t(タンク約94基分)の処理水が薄められて海に放出された。