福島・聖光学院 感謝にあふれたラストミーティング 仲間や家族に「ありがとう」 成長の夏に

夏の甲子園、初戦で惜しくも山梨学院に敗れたものの熱い戦いを見せてくれた聖光学院。試合後のラストミーティングでは、チームメートや家族への感情が溢れていた。
■竹内主将「2年半ありがとう」
8月12日、大阪府内のホテルで行われた聖光学院の最後のミーティング。選手達がそれぞれの思いを伝えた。
副主将・仁平大智選手は「今まで竹内中心のチームって言われてきたけど、最後は全員が主役になってやりきれた」と話した。
主将としてチームを引っ張ってきた竹内啓汰選手は「また明日みんなで練習で来ているような映像が頭の中にずっとある」と語った。
最後は仲間への感謝の言葉で締めくくった竹内主将。
「最後の最後まで、信じてついて来てくれてありがとうございました。本当に2年半ありがとう」
■家族への感謝
重圧がかかる主将の立場に苦しんだこともあった竹内主将。いつも見守ってくれた家族の存在も背中を押したという。
大勢の人が詰めかけたアルプススタンド。そこに竹内選手の家族の姿もあった。
姉・愛花さんは「啓汰らしく、楽しんで頑張ってほしい。いつも通りのプレーをしてほしい」と語っていた。また祖父の安夫さんは、去年亡くなった妻・清子さんの写真と共にスタンドから活躍を見守った。
劣勢の9回に立った最後の打席。レフトへの大きな打球は望みをつなぐ一打に。
竹内主将は「両親の喜ぶ顔が見たくて、苦しい時もそのために頑張ろうと。キャプテンやるって親に伝えても高校野球を福島県でやらせてほしいって言っても、何一つ反対なんかしないで、『やってこい』って背中を押してくれたので、家族には感謝しかない」と語った。
仲間と家族に支えられ、頂点を目指して駆け抜けた夏。選手達ひとりひとりの胸に大きな感謝が残った。
最後まで諦めない姿はまさに聖光学院らしい「粘り強い」野球だった。
春のセンバツ後に、一度主将が竹内選手から仁平選手に変わったのだが、これが「誰か一人に頼らない」高いチーム力につながったという。
また竹内主将の帽子のつばには、家族からのメッセージが書かれていた。様々な人の支えが、グラウンドで輝く選手達の力になっている。