SOSを察知 熱中症の女性の命を救った警察官(福島県伊達市)

福島県伊達市の住宅の中で倒れていた女性を救命した伊達警察署の佐藤昌宏警部補(55)が福島県警察本部地域部の表彰を受けた。
救助が行われたのは今年7月上旬。午前11時半ごろ佐藤警部補が巡回連絡にある住宅を訪れたところ、「SOS」と書かれた新聞紙が玄関に張られているのを見つけたという。異変を感じた佐藤警部補は、カギが開いていたため、家の中に声をかけて、リビングに入ったところ、家に住む68歳の女性がほとんど意識を失った状態で倒れているのを発見した。
女性は搬送先の病院から重篤な熱中症と診断された。病院からは「少しでも気付くのが遅れていたら命が危なかった」と言われたという。
福島テレビの取材に対し、救助された女性は、あさ気分が悪くなり、その場に合った新聞紙にSOSと書くことだけはできたという。「当時は体が動かず誰にも電話も掛けられない状態。人間は1人では生きていけないと思い知らされた。自分のようなひとり暮らしの高齢の方は情報提供しておくと何かあったときにも安心する。」などと話していた。
佐藤警部補は「巡回連絡でご家族の連絡先を聞いていたので救急搬送やその後の対応がスムーズにできた。警察官としてこのような事が出来てよかったです。」などと話している。
警察の巡回連絡は家族構成や緊急連絡先などの個人情報を警察に提供をもとに行っていて、一人暮らしの高齢者などを中心に、犯罪あった際や緊急時の対応として、警察は巡回連絡への協力を呼びかけている。