福島県内は一気に秋の気配も...旬の高原野菜に異変 夏の雨不足で害虫が多発 影響広がる
9月18日の福島県内は秋の空気が流れ込み、各地で気温が下がり、本格的な秋の訪れを感じさせる一日となった。その一方で、夏の雨不足が旬を迎えた高原野菜に異変をもたらしている。
■一気に秋の気配
福島県郡山市の四季の里緑水苑。淡い紫色の花を咲かせ、最盛期を迎えているのは、秋の七草の1つハギ。秋の風物詩のモミジは色付き始めたところも。
秋の空気が流れ込んだ影響で、18日の県内は一気に秋の気配となり、気温は17日と比べて各地で5℃前後低くなった。
■旬のダイコンに異変
その一方で、"異変"も。北塩原村早稲沢地区の農家・佐藤守さんは、道の駅裏磐梯の直売所で旬を迎えた高原野菜を販売している。特に、辛みが少なく味がしみ込みやすい早稲沢ダイコンは人気で主力商品だが...。
7月上旬に種を蒔いた畑には、ダイコンが捨て置かれている。夏の雨不足が影響しているという。泥を洗い流すと、一目瞭然。佐藤さんは「これが虫にやられた跡なんだけど、こうなると売り物にならない」と話す。
■少雨で害虫が多発
今年の夏は雨が少なかった影響などで害虫が多く発生。さらに土が乾いていたため農薬が浸透しづらくなり、被害が拡大し、約30アールの畑のうちの4分の1に上った。「がっかりしちゃう。もう畑に来る気しなくなっちゃうよね」と話す佐藤さん。
これから出荷を迎えるダイコンは、例年通りの出来が期待できそうだが、変わる気候に難しさを感じている。「いいものを作って、お客さんに喜んでもらいたいという訳なんだけども、それが大変な時代になってきたな」と佐藤さんは話した。