上空を渋滞なく無人で走行 未来の移動手段「ジッパー」 福島・南相馬発の挑戦が交通課題解決へ
10月28日に福島県南相馬市でお披露目された、次世代型交通システム「Zippar(ジッパー)」。南相馬市を拠点とする企業が開発を手掛け、11月からは本格的な実証実験が始まる。
移動するのは上空。電動のモーターを搭載した台車が、ワイヤーやレールの上を走行する。
ZipInfrastructure株式会社・技術開発部の吉田真奈武さんは「12人乗りのモデルで、最大時速は36キロ。小型のモビリティという形で運行していく乗り物」と説明する。
開発の背景にあるのが渋滞や、バスの運転手不足などの交通課題。
「ジッパー」は無人での自動運転が可能で、空中を移動するため渋滞もなく、道路上での建設も可能。またその費用は、鉄道の約10分の1で柔軟なルート設計ができるなことも特徴だ。
気になる乗り心地だが、この日は風が強かったが車内はとても静かで動きもなめらか。
3年後には公園や工場の敷地など私有地での運行開始を目指す。さらに2033年ごろからの、公共交通化の実現も目指している。
ZipInfrastructure株式会社の須知高匡代表取締役は「最終的には、ジッパーは12秒に1台の高頻度で運行するので、乗り物を待つことがない未来というものを作れたら。それを国内だけではなくて東南アジアを含めた世界に作っていければ」と語る。
南相馬市から未来の交通を作る挑戦が始まっている。
















