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戦争・震災の節目の年に 平和を考えるプロジェクト ルワンダ内戦を経験した女性の願い

アフリカ・ルワンダの内戦を逃れ、福島県福島市に来て30年になる、永遠瑠(とわり)マリールイズさん。戦争を知るからこその、変わらない平和への思い。戦後80年に合わせ、あるプロジェクトを立ち上げた。

■大量虐殺から逃れて
NPO法人「ルワンダの教育を考える会」の理事長・永遠瑠マリールイズさん。「すごいですね30年、奇跡の命です。本当に」と話すように、福島市で平和の重みをかみしめる日々を過ごしている。
1994年にルワンダで勃発した大量虐殺。生命の危機に直面したマリールイズさん一家は、難民として隣国へ脱出した。
難民キャンプでの悲惨な日々。一家は、かつてマリールイズさんが技術研修生として滞在した福島市の知り合いを頼って、かろうじて逃れてきた。

■訴え続けた教育の重要性
その当時から、マリールイズさんが一心に訴え続けてきたことがある。
「ルワンダの戦争のあとの国、みんなの心は、くさいです。これから直さなきゃいけない。直すのは教育からしかできないんじゃないかと思います」
戦後80年、そして東日本大震災から15年目。それぞれの節目を迎える2025年に、ルワンダやケニアなどアフリカ4か国の若者を日本へ招待する、クラウドファンディングのプロジェクトを企画した。
マリールイズさんは「震災と戦争は別物だけど、この二つのものが及ぼす影響は同じ。災害によって今まで平穏な生活が一気に無くなっていく。急に人が亡くなっていく。そういうのをアフリカの若者たちにも学んでもらいたい」と話す。

■それぞれが平和への主役
広島と長崎、福島を巡るこのプロジェクト。
戦争の悲惨さを忘れないこと、そして平和の大切さ、復興への挑戦を次の世代に受け継いでいくこと、プロジェクトに思いを込めた。
「この平和を維持するのは、特別な誰かがすることではなくて、一人一人が平和を作る主役ということを、このプロジェクトの中で感じて欲しい」とマリールイーズさんは語った。

マリールイズさんは「当たり前のきょうを送ることが、どれだけ幸せなことなのか多くの人たちに感じてほしい」とも話している。
マリールイズさんたちが立ち上げたプロジェクトは、クラウドファンディングサイト「READYFOR」、プロジェクト名称「アフリカ4か国の若者を、戦後80年の「今」日本に連れてきたい!」で、多くの支援を呼びかけている。
※支援募集11月13日午後11時まで 3000円~