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福島市長選 最年少で馬場雄基氏が初当選 駅前再開発やメガソーラー 山積する課題にどう向き合う

県都・福島市の次の4年間のかじ取り役を決める選挙が11月16日行われ、元衆議院議員で新人の馬場雄基(ばばゆうき)さんが初当選を果たした。選挙戦を振り返る。

■初当選した新人・馬場雄基氏
「ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい」任期満了に伴いきのう投開票が行われた福島市長選挙。新人の馬場雄基さんが現職に1万5千票近くの差をつけるなどして初当選を果たした。
初当選した馬場さんは「福島市が抱えている課題はものすごい量、山積しているわけでございますが、最後皆様に訴えたのは、まちづくりの土台をもう一回考え直そうと」と話す。
馬場さんは2021年の衆院選で立憲民主党から立候補し、比例復活で初当選。「初の平成生まれの国会議員」となったが、今年9月に議員辞職し、市長選への立候補を表明した。

■現職への支援が一枚岩になり切れず
駅前の再開発や人口減少への対応などが大きな争点となった今回の選挙。現職の木幡浩(こはたひろし)さんは政党や団体から多くの推薦を得ていたものの...14日・連合福島執行委員会では「立憲県連の一部の県会議員等が相手候補、馬場候補を応援するという実態が明らかとなりました」という事態に。
国会議員や地方議員の一部が馬場さんを応援したことで、連合福島が立憲県連との関係を凍結するなど一枚岩にはなり切れず、今後の政局にも混乱の火種を残すことに。

現職の木幡さんは「強いて言えば東口の再開発、西口の跡地の問題、先達山の状況、これらの現状から私への期待が高まらなかった。特に現役世代への訴える力が弱かった」と敗戦の弁を語った。

■県庁所在地の現役市長で最年少
県庁所在地の現役首長で最年少となる33歳の馬場さん。福島市の前進のために組織を率いる手腕も問われている。

■当選した馬場雄基氏に聞く
ーー馬場さん選挙戦中には「裸一貫、形だけの組織には負けない」というような訴えもされていたが、この若さで大きな組織を率いていく決意は?
馬場氏:「どこまでやっぱり等身大でありたいなというふうにも思っていまして、どれだけ本質にたどり着けるか、それが地方の暮らしや日常を守り抜くためには、あらゆる団体垣根を越えていく、それだけの本質を極めていくということが大事だと思っています」

市長選を受けて市民が馬場さんに、そして今後の福島市に望むことを聞いた。
「西口のところが建物とかも色々無くなってきちゃったので、そこらへんもうちょっと市民の交流の場とかそういうところやってくれたらいいかなと思いますね」
「(高齢化で)老後と言うか介護関係も出てきますし、人口減少もありますからね。そういうのもまとめてやってもらったら良いんじゃないですか」
「今停滞しているものを、山のソーラーもそうだし、ここ(駅前)もそうだし、あっちもそうだしこっちもそうだし、いろんなこと(課題が)いっぱいあります」

番組のSNSでも「馬場さんに最も求めること」を聞いたところ、「JR福島駅東口の再開発」が6割以上を占めた。
ーー再開発について「計画の磨き直し」を訴え、100日以内に関係者との関係構築をされるとしているが、どの程度の見直しを想定して、市民はどこまで待てばいいのか。
馬場氏:「その早期完成への機運を高めていくには、優先工区の設定をどうつけることができるかだと思います。ただ、今回の駅の開発に関しては、駅東口の再開発はあくまで民間事業ですから、市は提案の立場だと思っています。民間事業主の方々との関係構築ということが一番大事だと思っていますので、その点を大事にしながら適切に進めていきたいと思っています」

ーーメガソーラーなど環境問題への対応、高齢化・少子化対策など福島市の将来を心配する声も上がっている。この点への考えは。
馬場氏:「不安に思うその気持ちに寄り添う姿勢が絶対大切だと思いますし、そこに対してちゃんと希望ある、とにかく前に進めていくことができうるように、一つ一つの成功体験を積み重ねていけれるような行政体制を皆さんと一緒に作っていきたいと思っています」

ーー福島市をどのような街にしていくか決意を。
馬場氏:「どんな方にとっても安心を感じ、そして挑戦できていくことができる。共に前に歩みを進めることができる。そんな明るく楽しい元気な街に福島市をしていきたいと思っています」

初当選を果たした馬場さんの任期は12月8日から4年間。県都・福島市に山積する課題がどこまで前に進むのかに注目だ。