まちづくりの起爆剤になるか?福島駅周辺活性化の鍵・奥羽新幹線構想が半世紀を経て本格検討へ
福島と山形・秋田を結ぶ「奥羽新幹線」は、50年以上前から構想されながらも実現に至っていない。“夢”の鉄路は動き出すのか?
■福島ー山形ー秋田を結ぶフル規格新幹線
福島から山形県新庄を結ぶ「山形新幹線つばさ」はミニ新幹線と呼ばれ、在来線の線路をサイズの小さい新幹線車両が走る方式がとられている。最高速度は在来線の特急と同じ時速130キロ。山間部を走るため、大雪や動物と衝突するなどしてダイヤが乱れやすいという問題がある。
一方、奥羽新幹線の構想は「フル規格新幹線」。東北新幹線などと同じく、主な区間を時速200キロ以上、踏切のない直線的なルートを走ることになる。
■実現へ 初の検討会
この“夢”の鉄路をめぐり、11月28日に奥羽新幹線の概要や福島への経済効果について話し合う検討会が開かれた。福島市で初めて開かれた奥羽新幹線検討会には、福島市内の経済団体や大学の教授ら10人が集まった。
参加者からは、奥羽新幹線の実現により山形や秋田との交流拡大や経済・観光の発展が期待できるとの意見があがった。
さらに、まちづくりの課題である福島駅周辺の活性化という側面も注目されている。福島青年会議所まちづくり委員会の南祐希さんは「奥羽新幹線ができることによって、経済・観光・人の流れ大きく変わる可能性があると考えている」と語る。
一方、福島が“通過点”になってしまうことなど懸念点もあげられた。
奥羽新幹線検討会では、2026年8月までに提言を取りまとめ、行政や国などに提出する予定だ。
















