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アナこれ!

復興半ばの大熊町に交流の場を カクテルに思いを込めるバーテンダー

福テレアナウンサーが「これだ!」と思った話題を伝える「アナこれ!」
今回は松山さん。福島県大熊町にある喫茶店が、月に一度バーに変身。このイベントの発起人は、東京から移住してきたバーテンダー近藤佳穂さん。「訪れた人たちが気軽に交流できる場を作りたい」と始めた企画。"好きになった"という大熊町への思いを伺った。

◇動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます。

結婚がきっかけで大熊町へ

月に一度、バーに変わるのは、喫茶「レインボー」 バータイムの店主を務めるのは、近藤佳穂さん。神奈川県のホテルで、バーテンダーとして働いてきた。福島県との縁はなかったが、2年前に大熊町で働いている夫・克夫さんとの結婚したことが転機となった。近藤さんに大熊町の印象を聞くと「大熊、最高です」とこたえる。

震災・原発事故で全町避難

東日本大震災後、長らく全町避難が続いていた福島県大熊町。2019年に一部地区の避難指示が解除され、新たな一歩を踏み出した。2021年には商業施設もオープンし、徐々に賑わいを見せているが交流出来る場所はまだ少ないのが現状。
喫茶レインボーの店主・武内一司さんは「普段の夜は、どちらかと言えばひっそりしている。これから俺達の時代じゃなくなってくるから、若い人に色々チャレンジして欲しい」と話す。

好きな大熊町を多くの人に

大熊町への移住後は、フリーのバーテンダーとしてイベントに出張し腕前を披露してきた近藤さん。「大熊楽しいよという事だったりとか、色んな人が集まっているんだよという事を、多くの人に知ってもらいたい」と話す。

バーは気軽に集える交流の場

午後6時、レインボーのバータイムが始まる。開店と同時に、多くの客が行列を作り、席はほぼ満席に。生まれ変わったこの場所に、笑顔の輪が広がる。
訪れた人は「おいしいお酒と楽しい音楽で、とても幸せな気分」「こういう場は、あまり双葉郡にないので、月1で定期的に交流ができる場があるのは、すごくうれしい」と話し、評判は上々。

カクテルに思いを込めて

近藤さんが手がけたバータイムは今回も大盛況。夫・克夫さんも店に駆けつけ、近藤さんをサポートした。3時間、休む間もなく約200杯を提供。
近藤さんは「夜寂しくなりがちな大熊町だが、こういうイベントがある事によって、色んな人が集って楽しんでくれるのが嬉しいし、やりがいを感じる。大熊に住んでいる方も、もともと住んでいた方もこのイベントを目的に、懐かしい場所で集ってもらえたらいいな」と話した。

思いを込めたカクテルで、広がるみんなの笑顔。近藤さんはこれからもシェイカーを振り続ける。

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