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新アリーナから始まる覚悟の戦い B2・福島ファイヤーボンズ 未来懸ける2025-26シーズンへ

2025年10月4日、福島ファイヤーボンズの新たな挑戦が始まる。今シーズンは単なる勝敗を超えた、チームの未来を決める重大な戦いだ。2026年から再編される「Bプレミア」への参入権獲得のため、平均観客動員数4,000人以上という高いハードルに挑む。福島バスケ界のレジェンド・渡邉拓馬GMが率いる大胆に刷新された新生チームは、新戦力を揃え、「覚悟」を胸に開幕戦へ臨む。

■「きれいな体育館にワクワク」新加入・中野司選手

2025年4月に完成した「宝来屋ボンズアリーナ」(福島県郡山市)。黒に統一された座席がコートを取り囲み、壁には4面の大型ビジョンが設置されている。さらにVIP席も備えられたこの夢の空間で、B2リーグの「福島ファイヤーボンズ」は10月4日(土)から開幕戦を迎える。

ファイヤーボンズがこのボンズアリーナを使用したのは、これまでにまだ2回だけ。2025年4月の昨シーズンホーム最終節では、まるでショーを見ているかのような光の演出もあり、来場者数は過去最多を大幅に更新する4,616人を記録した。過去最高の盛り上がりとなったこの会場で、いよいよ新シーズンの戦いが始まる。

新加入の中野司選手は、7シーズンをB1レバンガ北海道で過ごした経験を持つベテラン。「きれいな体育館ですごくワクワクしています」と初めてのボンズアリーナに期待を寄せる。

■「覚悟を持って」福島の未来を背負う重要シーズン

今シーズンは福島ファイヤーボンズにとって、過去最も覚悟が宿る重要なシーズンだ。2026年からリーグが新しく編成され、現在B2に所属するファイヤーボンズは、トップリーグの「Bプレミア」参入を目指している。

しかし、参入条件は厳しい。今シーズンのホーム平均で4,000人以上の観客動員が必要となる。これは昨シーズンの約2倍の数字だ。この条件を満たせなければ、最短で2029年の参入が叶わなくなる。
この大きなプレッシャーの中、中野選手は「チームとしても、個人としてもすごく覚悟を持って熱い戦いをしたいと思っています」と力強く語った。

■ 福島バスケ界のレジェンドがGMに

今シーズンからGMに就任したのは、福島市出身の渡邉拓馬さんだ。福島工業高校時代に全国大会準優勝を経験し、その後は日本代表にも選出された福島バスケ界のレジェンド的存在である。

渡邉GMは大胆なチーム編成に挑み、昨シーズンのメンバーから1人を除いて全て入れ替えるという決断を行った。その手応えについて「とてもいい状態なので土曜日の開幕が楽しみです」と自信を見せた。


■GM注目の3人の選手

渡邉GMが特に注目するのが、アメリカからのケニー・マニゴールド選手、大卒新加入の小川翔矢選手、そして中野司選手だ。
中野選手の武器は3ポイントシュート。昨シーズンはB1北海道で1試合に8本の3ポイントを沈めた実績もある。
ケニー選手については、渡邉GMが「彼はオールラウンドにプレーできる選手なので、経験も活かしてチームを盛り上げるビッグプレイを期待したい」と評価。
小川選手についても「フィジカルが素晴らしくて、オフェンス、ディフェンスともにチームにいい影響を与える選手なので、ルーキーらしいプレーをしてほしい」と期待を寄せた。


■開幕戦へ「覚悟を見てもらって熱い試合を」

初めての福島でプレーすることとなる中野選手。バスケット以外にも楽しみにしていることを尋ねられ「福島は観光地もいっぱいあって、来てから色々と聞いている。フルーツもすごく有名で、これからマスカットとかも食べたい」と答えた。

最後に意気込みを聞かれた中野選手は「最初にも覚悟を持ってという風に言ったので、すごくその覚悟を見てもらって熱い試合をしたい」と力強く語った。

福島ファイヤーボンズの開幕戦は、横浜エクセレンスとの対戦。10月4日(土)午後3時5分、5日(日)午後1時35分から宝来屋ボンズアリーナで行われる。
平均4,000人以上の観客動員という大きな目標達成に向け、チケットはまだわずかに残っているという。福島の熱い戦いを見届けるために、ぜひ会場に足を運んでみてはいかがだろうか。