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クマ被害急増「10数年に1回の異常状態」 福島県内各地で対策会議 出没増える可能性 注意呼びかけ  

クマの目撃や被害が増加していることを受け、福島県内各地で被害防止に向けた対策会議などが開かれている。

福島県内では今年に入ってからクマの目撃件数が1038件、人身被害は15人に上り、いずれもこれまでに最も多くなっている。
会津地方では10月16日、クマに襲われる被害が3件発生。これを受けて、会津地方にある13の市町村の担当者や関係機関などが集まり、クマの出没状況の共有やワナによる捕獲など連携の強化を確認した。

福島県野生動物調査専門官の溝口俊夫獣医師は「(山にエサが)いよいよ足りなくなりますと、大きなクマが里地に出没してくる可能性が出てきます。したがって十数年に一回の異常状態だというふうにお考えをいただきたいと思います」と会議で報告した。

県が開いた会議では、野生動物調査の専門家がブナなどの凶作から今後もクマの出没が増える可能性を指摘。福島県は県民に対し、十分な警戒と早朝・夜間の外出を控えることなど、HPに公開しているクマ被害に遭わないための10箇条への協力を呼びかけている。

一方、いわき市では被害防止プランをまとめ、中山間地域の住民に対し順次説明会を開き、クマへの注意を呼びかけている。