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感謝の心と涙の別れ 福島・富岡町の小・中学校で離任式 成長した姿での再開を約束して  

春は出会いと別れの季節。新年度を前に福島県内の学校では教職員の離任式が行われた。成長した姿での再会を約束して、涙の別れだ。

富岡町の富岡小・中学校。
3月27日離任式が行われ、7人の教職員たちに別れを告げた。

震災・原発事故の影響で富岡町内で学校教育が再開されたのは2018年のこと。
2022年には小学校2校と中学校2校がそれぞれ1つになり、小中一貫校として子どもたちの学びを支えている。

離任式で富岡小・中学校の武内雅之校長は「(別れは)人間として一番大切な、『感謝の心』を育てる大切な機会かなと思っております」と話す。先生たちにとって、この場所で子どもたちと過ごした思い出は特別だ。橋本直輝先生は「本当に、2年間という短い間でしたが、小学生も中学生も先生方も本当にありがとうございました」と挨拶した。新年度から郡山市の中学校に転勤する橋本先生は「自分の人生を決めるのは、自分しかいないです。(涙拭う)自分を幸せに楽しくするために今できることを一生懸命全力で取り組んでいってほしいなと思います」と話した。

子どもたちに見送られ新天地へ。
「ありがとうございました」「ありがとうございます。元気でね、6年生頑張ってね」
橋本先生は「中体連で県大会とか来てくれれば会えるから、そこ目指して頑張って」と話す。「お互い成長した姿でまた会おう」子どもたちとの約束だ。
中学生の生徒は「先生たちに教えてもらったことを活かして、これからも2年3年と頑張りたいです」と話す。
橋本先生は「富岡町を支える大人にもなってもらいたいですし、またそこから富岡町を出て、双葉郡であったり福島県、そして全国で活躍できる、そんな大人になって成長していってほしいと思います」と子どもたちに期待を寄せた。

4月からそれぞれが新たな場所で子どもたちを支え続ける。