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今年から出荷再開 復興拠点の飯舘村長泥地区で田植え始まる 震災後初めて 試験栽培で安全性確認 福島

福島県飯舘村の復興拠点で5月23日行われた田植え。これまで続いていた制限が解除され、2025年のコメから出荷が再開される。

「やっぱりうまいな~みんな」
飯舘村長泥地区では、震災以降初めて出荷が可能となる苗の作付け作業が行われている。飯舘村長泥地区の田んぼに作付けされたのは、福島県オリジナル品種「里山のつぶ」。23日は庄司喜一さんの田んぼに地区の農家や役場の関係者など約25人が集まった。

長泥地区は原発事故で「帰還困難区域」となったが、2年前の5月に復興拠点に指定された一部地域の避難指示が解除。営農再開を目指して、2024年までの2年間、試験栽培を重ねてきた。
その結果、コメの安全性が確認されたことから2025年のコメから出荷が可能になった。

生産農家の庄司喜一さんは「最高だな、おかげさまでみんなに手伝ってもらって、こうやって田植えできるようになったからな最高です。来年からもこう継続できるようにやりたいと思ってる」と話す。

一方、今回作付けされた面積は25アールにとどまっていて、今後拡大を目指していきたいとしている。

飯舘村産業振興課の松下貴雄課長は「国、県の補助事業等もありますので、そちらを活用した上で、地元の地区の農家さんとも協議した上で、面積拡大を図っていきたいと思っております」と話した。

収穫されたコメは、全量全袋検査を経て出荷される予定だ。