ニュース

津波警報で福島県沿岸の7市町に避難指示(30日18時時点) 郵便業務もストップ 暑さで避難所の変更も

津波警報を受け福島県内では7月30日午後6時時点で、いわき市・南相馬市・浪江町・富岡町・双葉町・楢葉町・広野町に避難指示が出ている。

■一時246人が身を寄せる
海岸から1キロほど離れた高台にある四倉高校。津波警報に切り替わったことをうけ、いわき市は沿岸部の約24万人に避難指示を出し、いわき市には28カ所の避難所が設けられた。この場所には午後6時時点で【人数】人が避難していた。
昼頃には、介護施設や福祉施設の方や住民を含めて一時246人が身を寄せた。
30日はいわき市も30℃を超える暑さになり、暑さ対策から日中は冷房の利く教室などを開放していた。
一方で、避難者からは「家がすぐ近くなので、帰ってもいいかなと言う気持ちと、まだ津波がくるんじゃないかという不安がある」など長引く避難に不安の声も聞かれた。

■郵便業務もストップ
また四倉郵便局では、避難指示を受け窓口業務と配達業務を止め約20人が四倉高校に避難した。いわき郵便局の千葉征治さんは「配達業務もお客様には大変ご迷惑おかけしている状況ですが、すべて中断という形でとらせて頂いております。社員の安全と地域のお客様に被害がないことを願っております」と語った。
県内沿岸部では、24の郵便局で窓口業務を休止しているという。(午後2時時点)

■すでに帰宅した人も
一つ懸念されるのは、これまでいわき市で観測されている津波は最大で40センチということもあってか、帰宅した人もいる。ただ、いわき市はこのあと午後7時21分に満潮時刻を迎える。気象庁も「警報が解除されるまでは、安全な場所から離れないよう」呼び掛けている。

■避難所で暑さが課題に
避難所では暑さによる課題も浮き彫りになっている。
南相馬市原町区では、大甕小学校の体育館が避難所として開設されたが、問題となったのが連日の暑さ。体育館に空調設備がなく、ファンやスポットクーラーを置いて暑さ対策をしていたが、南相馬市では長期化することを考慮して、空調設備が整っている大甕生涯学習センターに避難所を変更した。変更した当時、避難していた人はいなかったということだ。
今後の課題について、南相馬市健康政策課の馬場仁課長補佐は「安心して避難していただくには、この暑さの中でしっかり私どもの方でも迎え入れるということについては、エアコンが効いているところで対応していかなければならないので、今後もこういう暑さ対策については、強化していかなければならないというふうに考えております」と話した。

■相馬市で最大60センチの津波
相馬市でも最大で60センチメートルの津波が押し寄せた。別の避難所では「『津波』という言葉を聞いて14年前の震災を思い出してドキッとした」などと声も聞かれ、不安な時間が続いている。