収穫の秋に異変 会津みしらず柿の収穫 爆竹鳴らしクマ警戒 気の抜けない日々 福島県も熊被害に緊急対策
甘い秋の味覚、会津の「みしらず柿」が収穫の時期を迎えているが、今年は例年に増して厳戒態勢での作業が行われている。
■みしらず柿の収穫はじまる
畑を彩るオレンジ色の果実。福島県会津若松市の農園では1週間ほど前から「みしらず柿」の収穫が始まった。例年より色づきが早く、糖度の高いあまい柿に仕上がっているという。会津遠藤農園の遠藤晃英代表取締役は「冬の豪雪と夏の猛暑をしっかりと乗り越えてくれたいい柿ができましたので、全国の皆さんに召し上がっていただきたいと思います」と話す。
■みしらず柿を狙うクマ
一説によると「枝が折れるほど、大粒の実をつける身のほど知らずの柿」から名づけられたと言われる「みしらず柿」。いま、この「みしらず柿」を狙うのは...。
「すぐここからが山深い、山になっているので、ここからが山なのでいつクマと鉢合わせしてもおかしくないなと」警戒するのは、県内各地で被害を及ぼしているクマ。今年に入って福島県内での目撃件数は1300件に迫り、人身被害は17人にも及んでいる。
■細心の注意を払い作業
畑は山に隣接してるうえ、重みで垂れ下がった枝が視界を邪魔するため、作業に集中すると、忍び寄る危険に気づけない可能性も。花火や爆竹を鳴らしクマ鈴や撃退スプレーを装備するなど細心の注意を払う。
会津遠藤農園の遠藤代表は「クマの被害ですとか、天候のことですとか、懸念は多いですけれども、それ以上に明るく楽しく、全国の皆様にいいものを届けられるように日々頑張っていきたい」と話した。
収穫作業は11月下旬まで行われる予定で、気の抜けない日々が続く。
■福島県が緊急対策
相次ぐクマの被害に福島県も緊急対策だ。「今年度におけるクマの目撃件数、人身被害が現時点において、すでに過去最多を更新するなど、まさに非常事態であります」と会見で述べた内堀知事。
県は、緊急対策経費として、約3千万円の補正予算を専決処分した。緊急パトロールやクマの動向を把握するための専門人材の派遣、ワナや撃退スプレーの購入などにあてる計画で、まさに「非常事態」だ。
各地で公表されている目撃情報マップなどを確認し、特に朝や夕方の外出は注意を。
















