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木造建物密集や空き家の増加 火災拡大の要因は身近な地域にも 他人事ではない大分県の大規模火災

11月18日に大分県で発生した大規模火災から1週間が経った。木造の建物が密集する場所で起きた今回の火災は、同じような地域を抱える福島県内でも他人事ではない。

■発生から1週間 消火活動続く

11月18日に大分県大分市佐賀関で発生した大規模火災。約170棟の建物が焼け、1人が亡くなった。
25日で発生から1週間が経つが、いまも消火活動が続けられていて、約70世帯が避難している。(※大分県災害対策本部第13報 11月24日午後3時時点の発表)

郡山消防本部の安齋巧造消防司令補は「火災が大規模になった原因としては、木造の建築物が密集している地域であったこと。また気象的な条件で乾燥していたことと、強風が吹いていたことこれらが影響したと思われる」と指摘する。

■木造建物の密集

要因として挙げられている『木造の建物の密集地』は、福島県内にも多く点在し、大規模火災の恐れが潜んでいる。
郡山消防本部の安齋消防司令補は「郡山駅の周辺にある、旧市街地と呼ばれる地域が特にそういった地域。消防車が通れないほど路地が狭いので、こういった地域が特に注意が必要」と語る。

郡山市内の旧市街地は、建物同士の距離が近く火が燃え移りやすい状況。また、住民からは「空き家が多い。そういうのもちょっと心配」との声が聞かれた。

■空家も火災拡大の要因に

地域に増えているという空き家には、雑草や木が生い茂っているため、これも火が広がる要因になり得る。
さらに郡山消防本部の安齋消防司令補によると「古い建物だと屋根や壁が壊れていることによって、空気を取り込みやすくて燃えやすくなってしまうことがある」と空き家は火の勢いを強める危険性もあるという。

大規模火災につながる様々なリスク。
郡山消防本部では、火の元の確認など基本的な対策や、火事の発生をいち早く知らせる火災警報器の設置・点検といった一人ひとりの備えを呼びかけている。