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インフルエンザ 福島県では依然「警報レベル」 重症化しやすい高齢者 施設では継続的な感染対策を徹底

流行が例年よりも早く、そして急速に拡大しているインフルエンザ。福島県では、11月30日までの1週間の感染者数は1医療機関あたり64.81人と11週ぶりに減少したが、それでもまだまだ流行が続いている。

■高齢者施設では入念な感染対策
入所者の平均年齢が90歳を超える福島市の高齢者施設「なごみの郷」では、消毒や検温、手洗い・うがいの徹底など感染対策を強化していた。
なごみの郷の高橋紘子さんは「やはり高齢者は感染したことによって、持っている持病や回復力が低下してしまうと思うので感染を予防する必要がある」と語る。

■子供たちへの感染ひろがる
福島県内のインフルエンザの感染者数は、前週の4分の3ほどに減少したが、それでも警報レベル。休校や学級閉鎖などは100校を超え、子どもたちへの感染が広がっているが、感染すると重症化しやすい高齢者が入所する施設ではウイルスが持ち込まれること自体が脅威となる。

■感染対策を継続的にやることが重要
なごみの郷では、感染が確認された場合には他の入所者と接触しない部屋に隔離され、入浴や食事はスタッフがマスクや防護服をつけて立ち会うなど、施設側の負担も増えてしまう。
新型コロナ流行の時は、入所者それぞれを隔離しスタッフが個別に対応する危機的状況となった。
施設長の小林康男さんは「マスクを着用する・手指消毒をする・体温の管理をする。そういったことを継続的にやることが一番重要だと考えている」と話した。

現在、流行の主流はA型インフルエンザの変異株「サブクレードK」だとされている。福島県立医大の山藤栄一郎主任教授によると、ワクチンの抗体をすり抜けて感染してしまう可能性があるものの、重症化を防ぐ効果はあり、適切な予防接種が推奨されている。