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防災大百科

地震多発の2021年
備えの重要性を伝える被害想定

<福島県で発生した震度1以上の地震>
東日本大震災以降 減少傾向にあるが、2021年は過去5年で最も多くなった。
これは、2月に相馬市などで最大震度6強を観測した福島県沖地震が影響している。
2021年2月の福島県沖地震では、関連死の1人を含む2人が犠牲になり、100人が重軽傷を負った。
住宅被害は約2万4000棟に上った。

福テレ防災アドバイザーの松尾一郎さんは、
「海溝型地震ば20~40年サイクルで発生する。
東日本大震災から10年が経過した今、余震と考えるのではなく【次の地震に繋がるプロセスの一つ】だと見るべきだ」と話す。

<震度6強を観測した福島県沖地震から10カ月...文化財の復旧も進む>
2月の地震で相馬中村神社は大鳥居だけでなく、灯篭も倒れるなどして被害額は約2000万円に上った。
クラウドファンディングで修復費用を募り、寄せられた約1000万円で灯篭は復旧できたが、
大鳥居の修復には金額が届かなかった。
このため、7月に行われた相馬野馬追の出陣式は応急処置を施し仮復旧で対応した。
資金難から大鳥居の修復を諦めかけたこともあったが、
資金難を知った福島市で水力発電用機械の開発などを行う中川水力が寄進。
自らの技術をいかしたステンレス製の大鳥居が完成した。

<衝撃的な被害想定には、対策を取れば多くの命が救えるという意味合いも>
千島海溝か日本海溝沿いでマグニチュード9という非常に大きな地震が起きた場合の被害想定が公表された。
最悪のケースは【冬の深夜に日本海溝沿いで起きたとき】・・・死者は最大19万9000人にのぼるとされている。
福島県内で最も亡くなる方が多い想定なのは【夏の昼間】で、沿岸部に観光客などが集まっているため、死者は1200人に上ると想定されている。
ただ、約20万人という犠牲者は対策をとることで8割減らせるとされている。

鍵を握ってくるのは、防災意識の向上。
・津波から早めに避難をすること
・津波から逃げ込めるビルやタワーの整備 
・建物の耐震化 
・防寒具 着替え 温められる非常食などを備えた備蓄倉庫
などが挙げられる。

福テレ防災アドバイザーの松尾一郎さんは、
「この公表で心配なのは、被害の大きさに対策を諦めてしまう事。
この想定で言いたいことは、国・自治体・国民ができることを役割を持ってできれば、
たくさんの命が救えますとうことではないか」と話す。


◇動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます。

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