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チンチン電車も冬仕様 ニットの里では街中もあったか 伊達市「まるごとニットにしちゃう大作戦」

記者の視点で社会や地域の話題を紹介する「記者プレ」 今回、福島県伊達市出身の宮口英大記者が注目したのは、伊達市で行われているニットを使ったまちおこしについて。2026年に迫る大型観光キャンペーンを前に「ニットの里」が盛り上がっていた。
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ニットの一大産地
冷たい風が肌を刺す季節。暖かさを求めて伊達市の保原体育館で開催されていた「冬のニットフェア」に向かうと、たくさんの毛糸にセーターやカーディガンなど約1万点がずらり。
なぜ伊達市でニット...?実は伊達市は、平安時代から絹織物づくりが盛んで、戦後には全国有数のニット産地に。昭和の後半には最大で年間400億円もの売り上げを誇った「ニットの里」だった。

街中がニットに包まれる!?
そして今、動き出したのが...通りの街路樹や街のシンボル「チンチン電車」などをニットで飾る「まちなかまるごとニットにしちゃう大作戦」だ。
欧米発祥のストリートアート「ヤーンボミング」を参考にしているということで、2026年の大型観光キャンペーン「ふくしまデスティネーションキャンペーン」に向け、福島県の支援も受けている。
だてニットプロジェクトの実行委員長・三品清重郎さんは「ここがニットを作っている里・産地だということを、全国の皆さんに知ってほしい」と語る。

ほっこりする街並みに
地域のニット愛も強く、この催しのために市民などから2000枚近いニットが寄せられたのだとか。アートディレクターの高橋彩水さんは「関わる人それぞれ作業が違うので、それをうまく取り入れながら一つにしています」と説明する。
一人一人の思いを編み上げて作られた「ニットのまち」は、季節外れの花が咲いたように鮮やかな色に包まれ、電車もどこか暖かそう。
12月5日(金)からはイルミネーションも始まり、街がより一層鮮やかに輝く。
だてニットプロジェクトの三品さんは「苦労が実ってようやく完成して、思った通りにいいものができた。ニットと光のコラボレーションという形で、もっと素敵な・夜も素敵な電車になるかな」と語った。

2026年1月末まで楽しめる
伊達市保原町では、市民センター・体育館の近くの陣屋通りを中心にニットに包まれた風景を楽しむことができる。12月5日から2026年1月いっぱいは、イルミネーションも楽しめるので必見だ。
イルミネーションが終わると一度撤去されてしまうが、JRグループと福島県などが共同で実施する大型観光キャンペーン「ふくしまデスティネーションキャンペーン」での復活が計画されていて、実行委員会は「もっと大規模にしたい!」と話す。

ふくしまDC 他にも企画が
2026年に迫った大型観光キャンペーンだが、伊達市のニットだけではなく福島県内各地でも準備が進んでいる。
須賀川市では5月に「FUJINUMA GREENDAYs」が開催される。震災で決壊した藤沼湖が「キャンプ場」として復活し、カヌーや登山などのアクティビティーのほか、レストランやキャンプ、「夜のレイクサイドシネマ」など野外で夜まで楽しむことができる。
そして、県政150周年などを記念して福島市で開かれるのは「大ゴッホ展」。印象派の画家・ゴッホやモネ・ルノワールなどの作品を揃えるほか、海外の人気インフルエンサーを福島に招き、SNSでの発信を促すなど、福島県内外・国内外に福島の魅力を伝える。
福島県によるとふくしまDCに向けて、少なくとも250の観光プロジェクトが動いているという。福島県外の皆さんはもちろん、県民も福島の新たな魅力を探す旅に出てみるのもいいかもしれない。


























