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立憲民主・石原洋三郎候補に迫る 衆院議員・市議の実績訴え13年ぶりの国政選挙へ【参議院選挙・福島】

参議院選挙・福島県選挙区の候補者をその主張とともに詳しく紹介する。立憲民主党・新人の石原洋三郎(いしはらようざぶろう)さん。福島市をはじめとした県北の地盤を守りつつ、どう相手候補の地盤を切り崩せるか。衆院議員・市議会議員としての実績を訴える。

■13年ぶりの国政選挙へ
立憲民主党の石原洋三郎さん。5月に辞職するまで福島市議を務め、選挙では2015年から3回連続でトップ当選を重ねた。地盤の福島市は、今回の選挙で有権者全体の約15%を占める"大票田"だ。
「参議院選挙、極めて生活の底上げ、暮らしの底上げを図っていく上においても私石原洋三郎、全力で戦ってまいります」

東日本大震災の当時、与党・民主党の衆院議員だった石原さん。かつての選挙区で一定の知名度がある南相馬市で訴えたのは"政権交代"だ。
「参議院においても衆議院同様、与党の過半数割れ、野党が過半数を取って、しっかりと暮らしのための法案を成立させていくことが求められます。物価高から、あなたを守り抜く」

演説の終盤に声を張り上げるのは、公示日の第一声から。お昼には、時間を惜しむように弁当を食べることも多く、全力投球で13年ぶりの国政選挙に臨んでいる。
選挙スタッフ:「すべてにおいて、とにかく真面目でらっしゃるので」
石原さん:「今ちょっと喉(声)も出てこない」
選挙スタッフ:「そうですよね、1日目から喉を潰しているあたりが真面目じゃないですか、初日に潰してるんですよ」

■重要選挙区 幹部も応援
一方、公示日の直前に独自候補者の擁立を取り下げた共産党。石原さんを事実上支援することになったが、"しこり"も生んでいる。最大の支援組織「連合」。芳野会長が郡山市に駆け付けたが、一部の組織は共産党との一本化に反発、距離を置いたままだ。

また、全県的な知名度不足も課題だ。閣僚も経験した現職の票を切り崩すために、党本部は重要な選挙区に位置付け、強力にバックアップ。選挙中盤には野田代表が福島市に駆け付け「全国で情勢調査やっていますけれども、一番伸びてきているのが福島県、石原候補です。皆さんと共鳴し合って強くなってきたんだと思います、絶対に勝とうじゃありませんか」と、支持拡大を訴えた。
さらに、相手候補の地盤・いわき市には枝野最高顧問、県内最大の有権者を抱える郡山市には小川幹事長と党の幹部が次々と応援に入り、知名度向上を図っている。

■候補者の訴え
石原さんは「高度経済成長時代は、物価が上がっていってもお一人お一人の収入が上がっていった訳でありますが、今はなかなか物価だけが上がっていって、お一人お一人の収入が増えない時代でありますので、やはり国民の皆様方に、活力が生まれるような政策を行っていくことが大事だと。活力を持って働いていくためには、第一次産業の再生というのは大事でありますし、そのうえに第二次産業・第三次産業も活気が出てくるように取り組んでいきたいと考えています」と訴える。

◆候補者紹介◆
石原さんの強みは、衆院議員の経験と福島市議を通算5期という実績。一方で懸念は地元以外の知名度の低さで、これをカバーすべく18年もほぼ毎日続けている路上などでの「辻立ち」を、立候補要請を受け入れた約1年前からは県内全域で実施してきたという。
石原洋三郎さんは元国会議員の父、元福島県知事の祖父をもつサラブレッドでもあるが、「辻立ち」も含めて「足で稼ぐ」ことを大事にしているという。
選挙期間中のキャッチフレーズは「日本発見!生活しやすい国づくり」。年功序列・終身雇用といった日本型の雇用形態を改めて評価し、雇用を安定させることで少子化や経済の問題を解決したいとしている。