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参政・大山里幸子候補に迫る 「台風の目」となるか 経済政策を重点に訴え【参議院選挙・福島】

参議院選挙・福島県選挙区の候補者をその主張とともに詳しく紹介する。参政党・新人の大山里幸子(おおやまりさこ)さん。全国で勢いを増す参政党は、福島県選挙区でも「台風の目」となることが予想され、「他人任せの時代を終わらせる」をキャッチフレーズに戦う。

■参院選に初挑戦
参政党・新人の大山里幸子さん。選挙に挑戦するのは今回の参院選が初めてだ。3年前の前回の参院選で、保守的な政策を掲げる神谷代表の演説動画に心を打たれ、立候補を決意した。
参政党・新人 大山里幸子候補:「このお米の問題はですね、単なる農業の問題ではないんですよ。自国の主食であるこのお米を国が守れないということは、いざとなった時に、私たち自国の国民を国が守ってくれるのかということです。守れるのかということです。この国を変えるのは、特別な誰かじゃないんです。私たち一人一人なんです」

参政党・神谷代表は「47都道府県回っているんですけど、16人の候補者の演説を聞いてきましたが、大山さんの演説に一番拍手をしました。多くの福島県民の心に届くだろうなと本当に心強く感じました」と応援演説した。

■参院選でも台風の目
参院選の前哨戦と位置付けられた6月の都議選で議席を獲得し、勢いを増す参政党。今回の参院選でも"台風の目"となっている。
40代会社経営の男性は「こういう街頭演説とかって初めて来るんですけど。あまりに政治に興味なかったというか、ただあまりにも自公政権のやっていることがどうなんだろうなっていうところで」と話し、50代会社役員の女性は「どこに選挙投票したらいいのか分からない、政党ずっと悩んでたんですよ。そしたら20代の娘が『参政党いいんじゃない?』って言ってくれたんですよ」と話す。

■組織力に課題も入念に準備
出身の郡山市で、警備会社の役員を務める大山さん。参政党は約2年前に県連を立ち上げたが、福島県選出の国会議員や県議会議員が不在など組織力に課題がある。浸透を図るために、公示前にもタレントのデヴィ夫人や元航空幕僚長の田母神俊雄さんが応援に駆け付けた。「1、2、参政党」
キャッチフレーズは「他人任せの時代を終わらせる」。思いを伝えるために大山さんも準備を重ねてきた。大山候補は「10分スピーチっていったときに、1時間では6回練習できるじゃないですか、秒をはかりながら1回目って言ってわーって話して。寝る前までやってました」と話す。
一息つける昼食の時間。"物価高"を改めて感じる瞬間だ。「コンビニに行って、おにぎり買おうと思ったら、田舎って田舎って自分のうちでご飯食べるじゃないですか、だからコンビニって学生の時しかあまり行かないし、久々に行って買ったら110円で買えなくて」と話す。

■減税政策を訴え
党が掲げるスローガン「日本人ファースト」などが、"排外主義""ポピュリズム"と批判されることもあるが、大山さんの訴えは明確だ。
参政・新人の大山里幸子候補は「やはり減税ですね、減税政策。これ一択です。たくさんの若者からメール届くんですね、その内容というのが、希望なくお金がないっていう、そういうものばっかりなんです。この30年間、全然経済成長していないし、私たちの生活が豊かになっているかと言ったらまったくそうじゃない。なのにもかかわらず増税ばっかりですよ。税金ばっかり上がる。こんなの間違ってますから、それは変えていかなければならない」と話した。

◆候補者紹介◆
大山さんの強みは、まさにいま勢いを増す参政党への追い風だ。FNNの情勢調査でも参政党が大きく議席を伸ばすと見られている。一方で懸念は、政治経験と知名度の不足で、これをカバーしようと参政党の神谷代表も福島市の街なかで大山さんへの支持を訴えた。
大山さんは郡山市出身、専門学校の非常勤英語講師などを経て、警備会社の役員を務めている。選挙期間中のキャッチフレーズは、自身が立候補を決意した思いでもある「他人任せの時代を終わらせる」。消費税の段階的廃止や子どもへの給付金など経済政策を重点的に訴え、幅広い層への浸透をはかる。