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春高バレー 福島県男子代表・郡山北工業高校 『主体性』で築いたチームの力 全国の舞台で証明

春の高校バレー福島県代表決定戦で、相手を圧倒した郡山北工業高校。チームの強さはどこに!?春高の舞台で、夏のインターハイを越える活躍を誓う。

■ブロック力とレシーブ力が光る
2025年11月の「春の高校バレー福島県代表決定戦」で、3年連続の全国出場を決めた郡山北工業高校。
山崎俊寿監督は「決して高さのあるチームではないので、ブロックとレシーブでなんとか粘って拾って最後しっかり打ち切る」とチームを語る。
スタメンの平均身長は176.8センチと、全国的に見ると「高さ」が劣るなか、代表決定戦でも見せたレシーブ力。また、スパイクの勢いを弱めて拾うというブロック力も光った。

■身長の低さを凌駕する跳躍力
さらに、身長が低い中でも"高さ"はある。
2年生エースの、志賀巧選手は、ブロックの上から強打を打てる跳躍力がある。これが北工の攻撃力を生み出している。
志賀選手は「全国レベルになってくると、相手のブロックが県内よりも高くなってくる。それに対応するにはジャンプ力、そして高さが必要」と語る。

■自ら考え動く『主体性』あるチーム
ところで、2025年の新チーム発足から大事にしていることがある。
山崎監督は「最初のミーティングの時に、黒板に『主体性』という言葉を書いた。コートの中の"自分たちが解決できる"というところを目標にしたいなと」と語る。
練習のメニューもすべて選手たちがコーディネートしている。
諸越啓弥キャプテンは「苦しい展開になったときに、自分たちでどうにかしようというような雰囲気づくりができるようになった。そこから悪い展開から巻き返すことができるようになった」と話す。

■仕上がりにOBも太鼓判
この日は、OBも交えた練習試合。
2年生の志賀選手と同等の高さを持つキャプテン・諸越啓弥選手が、自慢のコンビバレーで翻弄し、仕上がりの良さを見せた。
OBの三瓶煌大さんは「自分たちの力を十分に発揮できるようなチームだと思う。春高でも十分に力を発揮できると思うので、頑張ってもらいたい」と期待する。

■ベスト8を目指す
夏のインターハイは、目標だったベスト16を達成しながらも、試合敗退後は多くの選手が涙を流した郡山北工業。
諸越キャプテンは「ベスト8を目前としたところで、惜しいゲームになって、自分たちの力の差をすごく感じて悔しかった。ラストの春高になるので目標のベスト8を絶対達成してやろうと思います」と意気込む。

2025年1月5日に開幕する春高バレーの初戦は、岡山東商業との戦い。悔しい夏から、叶える春へ。自ら考え歩んできたチームの答え合わせをする。