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防災大百科

流域治水で激甚化する洪水被害に対応

〇成立した「流域治水関連法」
・激甚化する災害に対応するため、大きい河川だけでなく、小さい支川を含めた「流域全体」が一体となり、洪水対策を充実させていくことを目指しています。
・国道交通省の河川計画課・廣瀬昌由課長「これまでの治水事業・河川改修・ダムの建設・下水道の整備は『線』であったり『点』であったりという整備をやってきた。(それを)『面』に展開して関係者と一緒に整備をやっていく。非常に大きな転換」と意義を強調。
・阿武隈川では、堤防のかさ上げ工事や川の流れをスムーズにする「河道掘削」などハード面の対策が進む。
★防災マイスター・松尾一郎さんポイント
・私たちは、どこに居ても、河川の流域内に暮らしている。
・福島県で一番広域な流域を持っているのは、阿武隈川流域。
・これまで治水対策は、堤防を作ったりダムや遊水池などピンポイントで対策を講じてきた。
・雨の降り方も増えている中、流域全体で水を貯めるなど様々な機関で洪水対策を進めようというのが流域治水。

〇「流域治水関連法」に盛り込まれたソフト対策は?
・ハード面とソフト面を多層的に展開しているのが「流域治水関連法」の特徴。
◇ソフト対策で代表的なのは「まちづくりとの連携」
(1)浸水被害防止区域の創設
・「浸水被害の危険が著しく高いエリア」を都道府県知事が指定。
・開発や建築行為を許可制にして、一定の制約をかけることができるように。
(2)地区単位の浸水対策
・浸水深に応じて、床面の高さや敷地のかさ上げを追加なども可能に。
★防災マイスター・松尾一郎さんポイント
・2019年の7月豪雨では九州・球磨川で特別養護老人ホームが最寄りの支流が氾濫し、14名の高齢者が犠牲に。
・避難だけで命を守ることの限界が改めて分かった。
・そもそも川側で浸水リスクのあるところに福祉施設を持ってくることの善し悪しも含め許可制にするなど、安全なまちづくり視点で改めていこうというもの。
・相当に踏み込んだ取組みだと高く評価。

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