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"気象×醸造"の新発想 気象予報士が営むブルワリーで生まれる個性派クラフトビール 登山のように味わう

福島県西郷村に佇む小さなビール醸造所「ハイランドポートブルワリー」。元エンジニアの大谷辰夫さんが、気象予報士の資格も持つ"二刀流"として営むこの場所で、地名や山にちなんだ個性豊かなクラフトビールが生まれている。

◇【動画で見る】動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます

二刀流の大谷さん

JR新白河駅から車で約7分。福島県西郷村にあるのが、小さなビール醸造所「ハイランドポートブルワリー」。ここを始めたのが気象予報士とビール醸造家の二刀流・大谷辰夫さん。
大谷さんの生まれは、千葉県我孫子市。大学卒業後、半導体のエンジニアとなり西郷村へ。そのエンジニア時代に転機が訪れたという。「たまたま出張でアメリカに行ったときに、いろんな種類のビールがあるというのを知ったのがきっかけ」と大谷さんは語る。

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日本でも飲みたい!

日本のビールのほとんどは、スッキリした飲みやすさが特徴のラガー。一方、大谷さんがアメリカで飲んだエールタイプのビールは、様々な香りが楽しめるのが特徴だ。
「日本に戻ってきても飲みたいので、自分で作った」という大谷さん。
2018年に早めの定年退職を選び、ビール造りを本格的に始めた。自宅の倉庫を改装し、約500万円をかけてビール醸造所=ブルワリーをつくった。

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登山をするように味わう?

西郷村のおいしい水と厳選した麦芽やホップでイチからビールを仕込み、瓶詰めまで一人で作業を行う。
大谷さんが作る定番のビールは6種類で、周辺の地名や山の名前が付けられている。商品名は、使うホップの量と標高の高さが比例しているそうだ。オススメの飲み方は、ホップの少ない順・標高の低い順から高い順に登山をするように飲むと、それぞれの味を楽しめるという。
一番標高の低い「白河ヴァイツェン」は、苦みが少なくて飲みやすい。また「赤面山スタウト」は黒ビール。「ローストした麦芽が入っていますので、それほど苦くない。ある程度丸みを帯びた苦み。一日の終わりにチビチビ飲むのがオススメ」と大谷さんはいう。
そして最高峰「三本槍岳IPA」は鼻に抜けるフルーティな香りが特徴だ。

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気象予報士の一面

熱意はビールだけじゃない。ビール造りを始める約10年前に、気象予報士の資格を取得していた大谷さん。「もともと空が好きで、その資格ということで始めた。また子どもが高校受験で受験勉強していたので、なにかやってみようかなというのがきっかけ」という。
子どもが高校に合格した後も勉強を続け、3回目の受験で資格を取得。ビールつくりと並行して東京・虎ノ門にある気象庁・気象科学館で月に数回、来場者に気象の解説を行っている。
書斎には気象の本と醸造の本が並び、気象とビールが融合した商品も。所属する会のイベントでは気象予報士限定のビールをつくり振る舞っている。
まさに二刀流だが、気象と醸造にはつながりがあるという。「季節や天気で、気温・湿度が変わる。その辺の関連性も考えながら仕込むことができている」と語る。

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月に一回、ハイランドポートブルワリーではビールを楽しめるイベント「クラフトビールの会」を開催。地元の人にクラフトビールを知ってもらおうと、数年前に始めたイベントで、今では西郷村を始め、遠くは首都圏からビール好きが集うという。
次回のビールの会は10月18日(土)に開催される。

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