クマ被害防止へ 専門家が環境診断 会津若松市の熊出没地域を巡回 被害防止対策をアドバイス
福島県喜多方市の新宮熊野神社「長床」の大イチョウ。11月15日から予定されていた恒例のライトアップはことし近くでクマが目撃されたため中止に。各地で影響を広げるクマ。被害防止に向けた取り組みが進められている。
■熊の専門家による環境診断
福島県会津若松市の山あいに位置する慶山地区。「あの柿、あそこも(クマが)登ってます」3年前にはクマによる人的被害が発生し、今年は目撃が多く寄せられているポイントの1つだ。
そうしたなか、11月13日行われたのは、クマの専門家による地域の環境診断。餌場となっている痕跡も見つかった。
特定非営利活動法人おーでらす・今野万里子代表は「木の枝が積み重なって鳥の巣みたいな感じになるんですが、それを熊棚という風に言っていて、ここは熊棚ができるくらい滞在して食べてたっていうのが」と話す。「そこですか?」「はいそうです」
■被害防止対策をアドバイス
クマの出没につながる可能性がある柿の木などを見て回り、被害防止に向けた対策をアドバイスしていた。「1頭がかなりうろうろしているのか、複数頭でいるのか、抑えた方がいいところかなと思っているので」と話す。
伐採した方がいい木には印が付けられ、今後持ち主とも相談したうえで、県の予算で伐採していく方針だ。
今野代表は「上の方だけちょんぎってもらって、背丈を低くしてもらって管理しやすいように仕立てていただくだけでも違うと思いますので、そういうことも視野に入れながら伐採検討して頂ければいいかなって思います」と話した。
福島県は10月にツキノワグマ緊急対策として約3000万円の経費を専決処分。今後も県内各地で専門家による環境診断を行っていく予定だ。
















