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福島市長選挙の争点 少子化対策 進む学校の統廃合 狭まる選択肢の中で...子供たちの未来は

11月16日に投開票が迫る福島市長選挙。今回伝える争点は「少子化への対応」。福島市内で学校の統廃合が進むなか、現状と課題を探った。

■少子化で進む県立高校の統合再編

佐藤克敏県立高校改革室長:「既に公表の通り再来年、令和9年4月に福島西高校・福島北高校と統合いたしまして」市内で11月10日に開かれた県立高校の統合校説明会。

少子化による生徒数の減少で、2027年度の統合が決まっている福島西高校と福島北高校。
福島西高校の佐々木理夫校長は「探求科での総合的な探求の時間では、高校3年間を通じて自分で設定したテーマを追及していきます」と話す。
福島北高校の野口智行校長は「子供たちの数が減っている状況がございますので、やはりその部分で学びを集約させるというところでは、致し方ない部分があるかなと」と話す。



■中心部の小学校でも再編計画

福島市内で加速する学校の統廃合。松川町では松陵中学校・松川小学校・金谷川小学校・下川崎小学校の4校を再編成し、今年4月から松陵義務教育学校を開校。
市の中心部でも福島第一・福島第四・清明の各小学校が「クラス替え」ができる各学年2学級以上の規模を下回っていて、再編計画が進められている。

児童・生徒の通学の負担が増す可能性に加え、新校舎の整備費や廃校後の活用方法などさまざまな課題が考えられるなか、統合校説明会に参加した保護者は「学区の見直しとかを個人的にはしていただけたら嬉しいなって」「選択肢がどんどん減ってきている、学校も少なくなってきているということもあって、少ない選択肢の中から子どもたちが未来に向けてより良い生活ができるような(環境)」と話す。

教育環境や財政運営などバランスを取りながら、時代にあった舵取りが求められている。

■「少子化対策」各候補者の主張

各候補者へのアンケート結果から「少子化・人口減少への対応」を見ていく。

新人の馬場雄基さんは「学校が担う【教育】と【地域コミュニティの拠点としての存在】は機能を切り分け」「学校間・異業種間の連携を進め、廃校施設を地域拠点として活用へ」としている。

現職の木幡浩さんは「少子化の回復、社会増減の改善を図り人口減少を食い止めていく」「外国人を含め多様な人材活用とDXで機能を担い、施設再編などで【賢く縮む対策】を」としている。

新人の高橋翔さんは「4年で課題解決は無理があり、今後15年かけて緩やかに歯止めをかける」「過疎部全体にまんべんなく同じ行政サービス提供は無理なので、コンパクトシティ化を目指す」としている。(※「高」は正式にははしごだか)