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防災大百科

台風19号
『経営者の防災知識 計画休業が従業員を守る 事業継続の大事な一歩』

台風19号は福島県に大きな被害をもたらした。
東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家「防災マイスター」の松尾一郎さんと
まだ全容が把握できていない県内企業の被災について話をする。

【福島県4市の商工業被害額は530億円超】
《防災マイスター 松尾一郎さんに聞く》
「台風19号や21号による本宮市の直接被害は、60億ですが
企業活動はその会社のみならず、私たちの消費活動への影響や国内外の生産への影響もある。
つまり間接的な被害を考えると相当になる」

【33年前にも水害に見舞われた福島県郡山市の工業団地】
2度目の被害をうけて事業継続へ不安を抱く経営者もいる。
団地会が行った調査では...
事業継続を「未定」と回答した企業も出始めていて、工業団地の今後に危機感を募らせている。
郡山中央工業団地 団地会 小川則雄会長は「操業を止めてしまうとか大企業で工場を縮小するとか他に移転するとなると、
雇用の問題とか地域の活性化の問題にしても気持ち的にダウンしてきますから...。
水位が高くなる所は、市ももちろんですけど、県・国に訴えて、本当に水害の起きない地域にして頂きたい」と話す。

【浸水想定エリアに立地する企業はどのように水害と向き合えば良い?】
《防災マイスター 松尾一郎さんに聞く!》
「工業団地は、開発と誘致を県や自治体。
工業団地の浸水対策として重要なことは水が入らない対策をしていくこと。
周りに防潮堤のような堤防を作る。止水壁で周囲を取り囲むようなことがあると思う。
県や市が開発・誘致をしていることを考えると、こうしたハード対策は開発側が主体的に行うべき。
企業と県や市町が連携して対策を進めることが重要。
企業側もハード対策はすぐできないことも多いと思うので。
次に備えて部品を高いところに上げるなどあらかじめ行動計画を考えておくことが重要。
災害で企業活動を止めることなくできる。その効果は大きいものがある」

【台風や豪雨の際の従業員の「出社基準」はどうあるべき?】
《防災マイスター 松尾一郎さんに聞く!》
「雨の降り方も風の強さも確実に増しているということを経営者やトップは認識すべき。
従業員を災害から守ることが、企業や会社の業務を正常に継続させることに繋がる。
暴風警報が発表されたら、屋外活動は停止し、計画運休ではないが計画休業にして、
従業員と家族を守る経営者になるべき」

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