テレビ番組テレポートプラス

せい天

福島との意外なつながり 大手民間気象会社「ウェザーニューズ」ってどんな会社??

日本で最も使われている天気アプリを運営する民間気象会社「ウェザーニューズ」。5000万ダウンロードを誇る人気サービスの背景には、50年以上前に福島県いわき市で起きた悲惨な海難事故がきっかけにあった。「もし詳細な気象情報があれば防げたのではないか」創業者の痛切な思いが、今や日本の気象情報提供の最前線を担う企業を生み出したのだ。

◇【動画で見る】動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます

日本一の天気アプリ

千葉県幕張にある大手民間気象会社「ウェザーニューズ」の本社。
案内していただいたのは、江川清音さん。365日24時間天気予報・防災情報を伝えているYouTubeチャンネル『ウェザーニュースLiVE』のキャスターでもあり、広報を主に担当している。
そもそも「ウェザーニューズ」とはどんな会社なのか?
広報担当・江川さんは「ウェザーニューズは、お天気アプリ『ウェザーニュース』というものを運営しておりまして、一般向けの方に天気予報を配信しています」と紹介する。
アプリの累計ダウンロード数は5000万ダウンロード。日本で一番使われているお天気アプリだ。
ウェザーニューズでは、お天気アプリだけでなく船舶関係や鉄道会社、航空会社向けの気象情報、さらに放送局やコンビニなどにも気象情報を提供している。

vlcsnap-2025-12-12-19h37m22s190.jpg

マンとマシンの融合

その中枢を担うのが、予報センター。実際にどのように予報をしているのか?
ウェザーニューズ予報センターの西芝公威さんは「当社独自モデルのコンパスというもので、予測されたものを1キロごとにメッシュで補正して1キロ毎に地域の方に提供しているという仕組み」と説明する。
さらに、ウェザーニューズへ届く天気リポートを反映し、天気アイコンのほか文字情報も合わせて配信している。
この日は冬型の気圧配置で、日本海側で『ろうと雲』が発生。コンピューターのデータだけでなく、一般の利用者からの情報も元に竜巻アラームを発表する。
まさに、「マンとマシンの融合」で天気予報をしているのだ。

vlcsnap-2025-12-12-19h38m07s369.jpg

空光丸の悲劇

そんなウェザーニューズが誕生したきっかけは、福島県で起きた事故だった。
ウェザーニューズ広報担当の江川さんは「1970年にいわき市で発生した海難事故がきっかけ」と話す。
1970年1月。24時間に32ヘクトパスカルも気圧が下がる爆弾低気圧が福島県へ接近。小名浜港で貨物船「空光丸」が沈没。乗組員24人のうち15人が死亡した。
この空光丸の運航を調整していたのが、ウェザーニューズの創業者・石橋博良さん。当時23歳で総合商社に務めていた。
広報担当の江川さんは「当時は詳細な気象情報はなかなか無くて、そういうサービスがあれば、もし手元で情報が見ることができれば悲惨な事故を防ぐことができたのではということで、船乗りの命を守りたい、いざというとき人の役に立ちたいという想いを掲げてこのウェザーニューズというものをつくった」という。
事故の後、石橋さんは船舶気象の会社へ転職し、1986年、ウェザーニューズを設立させた。

vlcsnap-2025-12-12-19h39m34s742.jpg

受け継がれる魂

このウェザーニューズで誕生した気象予報士の一人が...福島テレビの斎藤恭紀気象予報士だ。
斎藤さんは「ウェザーニューズの石橋さんが『これからの予報はグラスルーツだぞ。上から目線でやるなよ。みんなと一緒に作っていくのだよ。みんなの気象台なのだ』と言っていて、それを僕は実践させて頂いている。もう石橋さん亡くなりましたけど、創業者の石橋さんの魂は僕の中にしっかりと生きていますので、それを福島テレビでやらせて頂いている」と話していた。
斎藤さんの中に受け継がれる石橋さんの思い。「福テレ空ネット」は視聴者のみなさんの情報を元に、これからも天気予報を伝える。

vlcsnap-2025-12-12-19h40m15s225.jpg

お便り募集!

テレポートプラスでは皆様からのお便りを募集しています!

過去の放送内容