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防災大百科

9月のテーマは「地震」
『どこでも起こる地震 命を守る家具固定 日ごろの備えは、家族の安心!』

東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家
「防災マイスター」の松尾一郎さんと防災について考える。

【地震は「いつ」起こるか正確に分からない】
そのため国は「長期評価」と呼ばれる30年以内の発生確率を予測している。
福島県内の主な活断層は3つ。「ほぼ0%から0.02%」と低く予測される。
一方、海側のプレートに引っ張られた陸側のプレートが跳ね返り発生する
海溝型の地震は最大で「90%程度」と高くなっている。

【この違いはいったい何なのか? 国の担当者に聞いた】
文部科学省地震・防災研究課水藤尚企画官
「一番大きいのは平均活動間隔ですね。繰り返し間隔が大きく違うという点です海溝型ですと、大体大雑把に言って100年程度の活動間隔なんですけど、それに対して内陸の活断層は千年とか1万年と、一桁、二桁違う大きさなのが一番の要因だと思います」

<「確率」をどのように受け止めればいい?>
三陸沖の海側で起きる地震は間隔が短く20年~50年サイクル。
文部科学省の確率評価というのは「30年にどのぐらいの割合でおこるのか?」ということを言っているので海溝型というのは高い確率で出る。
内陸地震は3000年とか1万年に1回ぐらいのペースで起きる。30年で見るとゼロに等しい。
熊本地震は0%であれだけの地震が起きた。
あす起こってもおかしくないという意識と日ごろから対策を進めることが重要。

【画期的な防災用品の製造に乗り出した福島県内の企業】
福島県須賀川市の神田産業。
大小さまざまなおよそ80種類の段ボールを1日6万枚製造している。
これまでの技術とノウハウを活かし製品化に成功したのが「救急救命室」
使われているのはハチの巣のような形状をしたその名も "ハニカム段ボール"。
これを内部に敷き詰めることで30トンの重さにも耐えられる。
耐久性に優れ、組み立ては軽量のパネルをスライドさせるだけ。
大人3人が15分ほどで組み立てることができ、特別な工具は必要ない。

神田産業 神田雅彦社長:
「組み立て後除菌ができてとても衛生的だということで。
避難所に設置する診察室、処置室などに使われています」

世界でも類を見ない製品に挑戦する根底には東日本大震災の記憶がある。

神田産業 神田雅彦社長:
「その当時病院にいけない方とかもたくさんいたので
避難所で応急的な措置だとかあるいはお医者さんが行って診察をしたりだとか。
そういうことは必要だなと思っておりましたので」

その教訓が生きたのが3年前の熊本地震。
避難生活が長引いた熊本県の避難所に設置され診察室や女性の授乳室として活用された。
さらに2018年の西日本豪雨や、ドイツでの災害訓練など活躍の場を広げている。

神田産業 神田雅彦社長:
「災害の際に世の中に使っていただいて、恩返しではないですけれども
使っていただけるのが我々の使命かなと思いました」

震災の教訓から生まれた福島発の製品が国内外の避難所で多くの人を支えている。

【さらに、地震をはじめとした災害で備えたいのが停電対策】
<乾電池がいらない新しいライトとは?>
横浜市の横浜赤レンガ倉庫で開かれた「防災フェア」
数多くの防災グッズが展示・販売される中で、注目を集めていたのが水に付けると化学反応で光るライト。

ペガソス・エレクトラ商品開発部 七理義明部長
「私自身が高校一年生の時に、阪神大震災を神戸市で被災しまして。
真っ暗な中人があかりの中に集まっていったんです。それで あかりって大事だなと」

<胆振東部地震でも実際に使われた化学反応で光るライトとは?>
スプーン2杯くらいの水に浸すことで72時間点灯し続けられる。
価格は1,500円。
懐中電灯の場合は電池が必要。ロウソクの場合は火が必要。
このライトであれば火も電池も使わずあかりを灯すことができる。

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