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強くなるため選んだ舞台はビーチ 国スポ準優勝で見えた春高県代表への道 聖光学院女子バレーボール部

高校バレーの強豪・聖光学院から誕生した「たかふなペア」が国民スポーツ大会ビーチバレーで準優勝の快挙。砂上での苦闘が春高バレー全国大会出場を目指すチームに新たな力をもたらした。エース・高野と頭脳派・舟山が2025チームをひっぱる。

福島 女子バレーの強豪校

元気いっぱいの声を体育館に響かせるのは、聖光学院・女子バレーボール部。春高バレー県代表決定戦では、3年連続で決勝に進出する強豪校だ。
さらに、2025年のチームは新人戦などの県大会で創部以来、初の優勝を果たし勢いに乗っている。
そして2025年9月、新たな栄光が加わった。ビーチバレーの全国大会で「準優勝」したのだ。

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海がない地域だけど...準優勝

チームで最も身長が高い176センチ、アウトサイドヒッター・エースの高野愛菜(たかのあいな)選手と、セッターにミドルブロッカーにどのポジションも熟せるオールラウンダー・リベロの舟山葵(ふなやまあおい)選手。
9月に滋賀県で行われた国民スポーツ大会では、東北勢初のビーチバレー決勝進出を果たし見事、銀メダル。ビーチが近くにない地域の学校が大活躍を見せた。

高野選手は「まず自分たちが決勝に行けると思わなくて、でも決勝も楽しもうと思って、2人で楽しくゲームをすることができた」、舟山選手は「試合始まる前まではすごく緊張していたけど、アップ始めてから後は楽しむだけと喋って、少しずつ緊張なく試合に臨めました」と振り返る。初めての銀メダルに「重い」と笑顔を見せた。

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チーム初の試み さらに上を目指す

決勝も臆することなく堂々とプレーしたという「たかふなペア」。
そもそも室内バレーとビーチバレーには大きな違いがある。それが...砂だ。天候によって環境が変わるビーチバレーは、選手たち曰く、室内とは違って普段の倍「飛べない」「動けない」とのこと。

ビーチで鍛えられるのは、足腰だけではないという。
新妻尉善男(にいつまいさお)監督は「コミュニケーションをとらなければいけない部分がすごく重要になってくるので、お互いのコミュニケーション力が上がった」と話す。
2024年11月の春高バレー福島県決勝では、強豪・郡山女子大学附属高校にセットカウント1―3で敗北。全国へあと一勝、この一勝の壁が高くそびえだっていた。
先輩が引退した翌週から、チームをより強固にするため歴代"初"の試みとして、本格的に特訓を始めたのがビーチバレーだった。新妻監督は「いろいろな面でチームがすごく明るくなって、挑戦する気持ちが高まってきたと思う」という。

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やっぱりバレーが好き

1年生からスタメンとして上級生と共にプレーしていた福島市出身の高野選手。2024年は腰の大ケガを経験。バレーができなかった悔しさを乗り越え、心も3年間成長してきた。
そんなエース・高野選手に確実にトスを上げるのが相棒の舟山選手だ。出身は山形県で、聖光学院でバレーをするために単身・寮生活を決意。勉強はクラス2位の成績で、バレーも全力・頭脳明晰。中学時代には砲丸投げに転向した時期もあったというが「離れた期間に、妹もバレーをやっているので、一緒にやっていたら、やっぱりバレーが好きということに気付き、もう一回やり始めた」と舟山選手はいう。

元気あふれる2人も、今年度で引退。ビーチバレーの経験を糧に「最後の春」に向かう。
高野選手は「3年間の集大成として後悔のないように、みんなで笑顔で明るく全力出し切りたい」と語り。舟山選手は「3年生11人で今までやってきたので、やってきたことを一つ一つ思い出しながら人全員で戦いたい」と語った。
聖光学院・女子バレーボール部が生んだ「たかふな」ペア。彼女たちの物語は、これからだ。

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