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「おもちゃを貸さない」「イヤイヤ期」どう対処すればいい? 助産師HISAKOがズバリ!

YouTubeチャンネル登録者数約60万人の「12人産んだ助産師HISAKOの子育てチャンネル」を配信されているHISAKOさんに、子育ての悩みや疑問に答えていただきました。

◇【動画で見る】動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます

おもちゃを貸せないのは成長の証

はじめに、ペンネーム「もんちゃん」さんからいただいた、3歳になったばかりの男の子・暖くんについてのお悩みです。
「全部自分のものという感じで、おもちゃを貸してほしそうなお友達がいても貸すことができず大泣きします。家では『お友達におもちゃを貸すのが嫌なの!貸して上げる気持ちが分からないの!』と言ってくるので、それに共感しつつ、貸すことについて教えていますが実際の場面では、相手の子に対しての対応も含めてどのようにするのがいいのか教えてください」
まず知っておいていただきたいのは、1歳、2歳の子どもは「独占欲の塊」だということです。自分のものと他人のものの区別が、2歳ぐらいまではつきません。それが当たり前の発達段階なのです。

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それが3歳ぐらいになってくると、「このオモチャで遊びたい」という自分の気持ちと、「お友達に貸すとお友達が喜んでくれる」という喜び、この両方を天秤にかけるようになります。そして、お友達が喜んでくれる嬉しさが上回った時に、初めて「どうぞ」ができるようになるんですね。
暖くんは、まさにその過渡期にいて、自分の中で戦っている最中なのだと思います。貸せないことがダメなのではなくて、あと一段階上に上がるために彼自身が今頑張っているのです。「頑張れ、頑張れ」という気持ちで見守ってあげていいのではないでしょうか。

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3歳、4歳になっても貸せない子はいっぱいいます。それに、一つのオモチャに集中して遊んでいる時に、それをやめさせてまで貸さないといけないのかな、と私は思います。
例えば、私が髪を乾かすのにドライヤーを使っている最中に、パパから「ドライヤー貸して」と言われても、私は貸しません。「待って、今使っているから」と言います。ママも一度、自分のことに置き換えて考えてみてください。

子どもの世界でも、すぐに貸すのではなく、どのタイミングで、どういう言葉を使えば相手が傷つかないように断れるかを教えてあげるのは、親としてすごく重要なことだと思います。「嫌だ!」と言ったら相手も嫌な気持ちになるかもしれないけれど、「ちょっと待ってね」と言えばやわらかく伝わりますよね。そういう言葉を教えていってあげるといいのかなと思います。

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このアドバイスに、もんちゃんさんからは「天秤やドライヤーの例えが本当に分かりやすくて、そういうことだったんだなって思いました。まずは子どもの気持ちを大切にというところを意識して、今後成長を見守りながら関わっていけたらなと思いました」というお言葉をいただきました。

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イヤイヤ期は「共感」が大事

続いては、イヤイヤ期真っ只中の結椛(ゆいか)ちゃん。おやつのボーロがなくなって大号泣してしまったそうです。こんな時、私ならどう対応するか。
答えは「放置」です。ただ、もちろん子どもの気持ちには寄り添ってあげなければいけません。大切なのは「共感」です。「そうだよね、ボーロも食べたいし、お煎餅も食べたいよね。わかるよ、ママもそういう時あるもん」というように、ただ共感してあげるのです。

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子どもはストレスがかかって頭の中が処理オーバーになると、泣いたり癇癪を起こしたりすることで、脳の中を整理しようとします。ですから、子どもが自分の中でストレスを処理するためには、泣かせてあげることもすごく大事なのです。
特に朝は、みんな本当に忙しいですよね。だから、完璧な対応をする、なんてことは前提にしなくていいんです。朝はもう「共感だけ」。「そうだよね、保育園行きたくないよね。うんうん、わかるよ。さあ、行くよ!」と、半ば強行突破でいい。共感オンリーで乗り切りましょう。

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パパ・ママも感情を表そう

パパやママに伝えたいのは、「ママは感情の生き物であれ」ということです。自分の感情を子どもの前で出していいんですよ。
ただし、伝え方が重要です。「あなたがダメだ」「あなたが改まりなさい」「あなたのことが嫌いだ」というように、子どもを主語にしてしまうと、子どもは否定されたと感じてしまいます。
そうではなく、「ママは悲しい気持ち」「ママはすごく嫌」というように、主語を"私"にしてみてください。これは"あなたが"悪い、ということではないので、子どもの受け止め方が変わってくるそうです。

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ママが感情を子どもの前で出してあげることで、子どもも「ママみたいに感情って出してもいいんだな」と学びます。そして、「相手のことを否定したり、排除したりするんじゃなくて、相手の気持ちを尊重するんだな。でも自分の気持ちは伝えてもいいんだ」ということを学んでいく。これこそがきっと、人間関係を築いていく上で、すごく大事なことだと思うんです。
対人間として、本音で子どもと関わってあげる。それが、とても大切なのかなと思います。

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☆☆助産師HISAKO☆☆
YouTube「【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル」は登録者数、約60万人。
看護師・助産師の資格を取得後、総合病院、産婦人科クリニック勤務などを経験。
プライベートでは12人の子どもを出産。
現在は、全国各地での講演や教育現場での出張授業をはじめ、沖縄県にある自身の助産院でパパ・ママの悩みに寄り添うなど多岐にわたって活躍。

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